deviceSTYLE Brunopasso PD-1 2012/06/02
 
1.はじめに

単身赴任も早5ヶ月。仮住まいだからと思って極力家財道具を増やさず、お茶はパック、コーヒーはインスタントとなるべく道具が不要で手間がかからないものを選んできた。
しかしまあ、一人暮らしが長くなるにつれ、なんと言おうか、心にわびしさを感じる様になってきた。

せめて休日の朝や、夜にホッと一息付いた時等においしいコーヒーが飲みたいよなぁと切実に思えてきたのだが、ペーパードリップにしても色々道具がいるし、コーヒーメーカーの手入れの面倒さは身にしみているので今イチ使いたく無い。

そしてもう一つ、薄いコーヒーじゃなく、ガツンとした濃いコーヒーが飲みたい。

という訳で、エスプレッソメーカーが欲しくなった訳だ。

 
2.機種選定

最初は直火に掛ける昔ながらのタイプを買おうと思ったんだけど、これが結構高い。またガスコンロで使うのが前提の様で、ラジェンドヒーターやIHだと今イチな感じ。

それに加えて、同じ様な値段で電気式のエスプレッソメーカーの中古がいくつもオークションに出品されているし。

なので、ヤフオクに沢山出品されている中国製の安物を買おうと思ったんだけど、評判を聞いてみると、「これはエスプレッソメーカーじゃなく、アメリカンコーヒーメーカーだ」「気分だけを楽しみたい人にはいいのでは」と散々な評価だった。

そこでまともなものを探し始めたら、エスプレッソメーカーってピンキリというか、10万20万当たり前の世界と言うか (--;

とにかくまぁ、大きく分けて、数万円の家庭用、十万円超の本格派用、百万超のプロ用があるらしいけど、別に普通に飲みたいだけなので、家庭用で十分。

また粉を手で詰めて抽出するんじゃなく、カートリッジになった粉(カフェポッドと言うらしい)を使うタイプもあって、これだとほとんど手間いらず。あっ、これ良いわ。

という訳で、カートリッジ式の家庭用エスプレッソマシンを探す事にした。

候補は

デロンギの EC200
(通称ドラえもん)

ネスレのネスプレッソ

deviceSTYLE の TH-W020

ぐらいかな。

このうちネスプレッソはネスレの専用カートリッジしか使えず、ちょっと割高。機械本体もオークションで結構高めで手を出しにくい。

そうなるとデロンギと deviceSTYLE かな。エレクトロラックスのもあったんだけど、評判はいまいちだし。と思いながらオークションを漁っているうちに、何か妙に気になる機種を見つけてしまった。

それは、deviceSTYLE の PD-1 という機種。

候補として考えていた他の機種がカフェポッドと粉のどちらも使えるタイプなのに対して、これはカフェポッド専用機という潔い作り。

また蒸気を発生させるボイラーを2つ搭載していて、コーヒーの抽出と同時にミルクの暖め&泡立てが出来、コーヒーの連続抽出も可能という高級機並みの機能。

そして、何よりも、デザインが独特で良い(笑)

という事で、こいつを捜す事に決定。

 
3.買いました
ergorapido plus

この機種はメーカーでは既に製造終了で、メーカー在庫と流通在庫が残っているだけ。

新品は全色まだ手に入るんだけど、あまり気軽に買える値段じゃない(エスプレッソ好きの人に言わせると、それでも安価な入門機らしいのだが)。特に欲しいと思った赤色は値下がりしておらず、他の色に比べて数千円高い値段で売られている。

なのでしばらくオークションで探したんだけど、新品はいくつも出ているものの、中古は数が少なく、また値段が微妙。

その中でも、微妙な値段ながら赤色の中古が出品されたので入札したのだが、これまた微妙な差で落札を逃した。

他にも赤の中古は出ていたのだが、もうちょっと出したら新品が買えるなぁという値段だし。結局赤色はあきらめて、展示に使われていた未使用品と言うシルバーのものを落札した。

ちなみに、このマシンはサイズがでかいので送料が高い。最初は千円程度だろうと思っていたんだけど、140 サイズになると聞いて確認してみた所、平気で2千円近い送料になってしまう。

中古品の価格が微妙だと感じたのはこの送料の所為もあるねぇ。

ergorapido plus

で、機械が届いても粉が無ければどうしようもないので、落札した後に Amazon でカフェポッドも注文。

カフェポッドも色々な所から発売されていて、イタリアの illy (イリー)や Musetty (ムセッティ)、国産だと UCC (上島珈琲)や南青山 MAME'S と言った所が有名どころのようだ。

どれも飲んだ事が無いので味の見当もつかず、しばらく悩んだんだけど、 illy が基準という話を聞いて、まずは illy のダークロースト(缶入り)を試してみる事にする。

 
4.使ってみた

届いたエスプレッソマシンはカップを置くステンレスの台に大分擦り傷が入っていた以外、とってもきれいなもの。

早速説明書に従って、抽出ラインとミルクウォームラインに湯通しというか蒸気通しというかを行ったんだけど、Ⅰ、2回程度の湯通しではプラスチック臭や金属臭が抜けず、水タンクが1回空になって再補給してと、結局6、7回行ってようやく臭いが抜けてくれた。

そこで早速試しに1杯入れてみた。

アパートにカップと呼べるものは、このミキハウスのプラスチックのカップとマグカップしか無く、マグカップは高さ的に入らないので、ミキハウスのを使用(笑)。

右上の抽出ボイラーの電源スイッチを入れて、メータの針が緑の範囲まで上がったら抽出OK。そこまで1分かかるか掛からないか。

カフェポッドを置かないでレバーを下げ、カップを置いて抽出ボタンを押し、カップを暖める為の捨て湯をする。

レバーをあげてちょっと溜まっているお湯が落ちるのを待ち、カフェポッドを置いてレバーを下げる。
この時レバーがきつくて下りない様なら、ポッドを置く所の高さを調整してする。

そして、抽出ボタンを押して抽出開始。 20〜30 秒でエスプレッソ出来上がり。なにかとても簡単。

もしカプチーノにするのなら、左のミルクウォーマー用のスチームのスイッチを入れておき、抽出している間に暖めて泡立てる事が出来る(ダブルボイラーの特権)。

 
5.雑感

このエスプレッソメーカーはアクタス等で何度か見た事があるが、デザインはやっぱり好き。
ただ、「ぱかっと口を開いたロボットみたい」と一旦思ってしまうと、もうそのイメージから逃れられないという罠がある(それも好きなんだが(笑))。

重量はカタログスペックで 7.7Kg 。重く、サイズも結構大きい。また持ちにくいので、一旦置いたら動かす事は出来ないと思った方が良い。

水タンクは背面のふたを開けて出し入れするんだけど、この蓋があまり大きくは開かない。なので水タンクを後ろや左右に傾けて抜く事が出来ず、上下での出し入れになる。その為、上部に本体+レバー以上の高さが無いと、タンクの出し入れが辛い。

抽出時の作動音、特に水タンクをセットした直後のまだパイプの中に空気が入っている状態での作動音は爆音で、安物の掃除機の作動音並みにうるさい。
一旦水が入ると大分音は大分小さくなるが、それでも洗濯機の脱水時ぐらいの音は出るかな。
本体の振動も激しく、特にタンク辺りのビビリ音が大きいので、気になる場合はタンクの蓋の辺りを押さえるとちょっとマシになる。

珈琲の抽出も後片付けも、エスプレッソの手間を楽しみたい人にはお勧めできないほど楽。
飲みたいと思ったら、スイッチを入れてカップとカフェポッドを出している間に抽出可能。
後始末もポッドを捨てるだけだし、ポッドのセットもくぼみに置くだけなので、他の機種の様にずれたり隙間が空いたりする心配も無い。
ただし抽出が一定時間や一定量で止まるという機能はなく、自分で止める必要がある。でも30秒程度の事なので、待ってりゃ良いんだけどね。

抽出されたエスプレッソの味は、使うポッドにもよると思うけど、お店で飲むエスプレッソと差異は感じない。

ただ、illy のダークローストはストレートで飲むにはちょっとキツいかな。カプチーノにするには抜群だと思うんだけどね。
なので、次はノーマルローストを試してみる予定。