ANTI POLUTION FAULT の修理

2012/06/03


1.感染

ピーという警告音とともに、ある日突然センターコンソールに表示された「ANTI POLUTION FAULT」の文字。

走行には問題が無く、次にエンジンをかけた時にはエラーも表示されなかった。

その後もエラーが表示される事は無かったんだけど、忘れ始めた頃にまたこのエラーが表示され、今度はエンジン始動時に時々表示される様になった。

でも、やっぱり走行には問題ない。

点検の際にサービスに相談した所、ANTI POLUTION FAULT のエラー自体は触媒関係のエラーで、排ガスが十分に浄化されてない事を示すものらしい。

原因としては、エンジン始動時に排ガス浄化装置の触媒を急速に暖める為に空気を送り込んでいるんだけど、その管が細くてススが詰まってしまう事があり、触媒が暖まらないので排ガスが十分に浄化されない結果、排ガス浄化装置がおかしいと判断される為だそうだ。

で、この管はエンジンブロック内にある為、修理にはエンジンを開ける必要があって費用も高額(数十万)になるという話。

サービスからは、触媒が暖まれば浄化機能はちゃんと働くし、そもそも走行には全く問題はない。エラーメッセージが出るのは気持ち悪いだろうけど、それを消すだけの為に高額な修理作業を行うのはお勧めしない、と言われた。

それもそうだなぁと思ったんだけど、ここでいきなりサービスの一撃 (^^; 。

ただし、その管の詰まりじゃなく、本当にエンジン不調でエラーが発生しているケースがあるので、その場合には修理に持ってきてくださいと。

いや、その場合ってどんな場合やねん (^^;

 
2.発症

エンジンをかけると時々エラーが出る、というだけの状態がしばらく続いていたんだけど、ある日エラーが出ている状態で出かけ、交差点を曲がろうとした時にガタガタガタっとエンジンが震えて一瞬加速しなくなった。

それからしばらくすると、今度はエンジンをかけてエラーが出ると同時に、エンジンがガタガタガタと震える様になってきた。

時々しか現象がでないけど、気持ち悪いのでディーラに持っていって相談。

現象を聞いたサービスの人は、もうほぼ即答というか、ダイレクトイグニッションのコイルかインジェクターの故障が考えられるとのお答え。

イグニッションコイルが断線しかけていたりして失火を起こしているか、インジェクターの故障で燃料を噴いてない(もしくは噴きすぎてかぶる)のだろうと。

で、ANTI POLUTION FAULT はそ結果、排ガスの異常(生ガスを含んでる?)を触媒側のセンサーがとらえたんのだろうとのこと。

そこまで分かっているのならすぐなおるだろうと思ったら、実はここからが問題。
ダイレクトイグニッションかインジェクター周りの問題だという事は判断できるけど、どちら、もしくは両方の問題かどうかが明確に分からない。

修理するにしてもダイレクトイグニッションで数万、インジェクターだと部品代だけで1本で3万ぐらいになる。全部交換してしまうと10万20万という修理代になるので、故障している部分が確定できる様に、現象が頻発する様になるまで待つ方が良い。サービス側としては、確実に現象が発生する状態で持ってきてもらう(走らなくなったら積載車で運ぶ)のがありがたいし、結果的に安く上がる事になる、とのアドバイスを貰った。

という訳で、またそれからしばらく様子見。

こうなるとこの車がまた現金なもので、しばらく現象が発生しないでやんの (--;

 
3.急性期

それから数ヶ月、エンジンを掛けると時々ピーッガタガタッとなるものの、走り始めると何ともない状態が続いた。

エラーが出てエンジンがガタガタ言うのは気持ち悪いけど、始動時だけだし。このままちゃんと走りさえすれば修理せずに済むんじゃないかと思い始めた頃、突然現象がひどくなり始めた。

交差点で右折待ちしていて、車の流れが途切れたので出ようと思ったら、突然エンジンがガタガタ言い始めて加速しない。どうも1気筒死んだ様な感じだ。

それは直ぐに治まったのだが、また数日すると、今度は直線路をとろとろ走っていたらエンジンがガタガタ言い始めて加速しなくなった。

そのうちに、毎回エンジンをかける度にエラーが出て、エンジンもガタガタッという様になり、走行中、特に低速パーシャルで進んでいる時にちょくちょく現象が発生する様になってきた。

それでもアクセルをガンと踏み込んでやったり、マニュアルモードにしてシフトダウンしてエンジンを回してやると直ぐに復活してたんだけど、徐々に調子が悪くなってきて、坂道で現象が出て登らなくなったり、高速道路で現象が出て延々加速しなくなったり。

そうして普通に走っていても現象が出る様になってきたので、ディーラーに連絡してみてもらった所、内部のエラーコードや現象から、ほぼダイレクトイグニッションで間違いないだろうとの事。

という訳で、ようやく修理する事になった訳だ。

 
 
4.治癒

修理はダイレクトイグニッションコイルの交換、プラグの交換、そしてコンピューターユニットのコネクタのシリコン除去。

コネクタのシリコン除去って何じゃいなと思ったら、コネクタには防水の為にシリコンのシール剤が使われているらしいんだけど、作りがおフランス品質のため、その所為で逆にコネクタの接触が悪くなる事があるそうな (^^; 。

土曜の昼に持ち込んで、日曜日の昼過ぎに作業完了。

で、修理から上がってきた車の不調はさっぱりと鳴りを潜め、とっても調子いい (^^) 。 ANTI POLUTION FAULT も表示されない。

もし再発したら、次はインジェクターの交換だけど、おそらく再発する事は無いだろうとのサービスの言葉通り、今の所問題なく走っている。
それまではアイドリングがちょっとばらついたりもしてたんだけど、その現象も発生しない。

という訳で、完治の模様。良かった良かった。

  部品代 技術料
点火プラグ及びイグニッションコイル交換   ¥4,800
イグニッションコイル ¥21,000  
スパークプラグ ¥1,500  
ECUコネクタのシリコン除去   ¥6,000
 
5.おまけ

修理に出した時に代車を借りたんだけど、用意されていたいつもの 206 のエアコンが効かない事が判明。冷媒を補給したけど駄目で、どうやらコンプレッサーが逝かれた模様。

で、急遽登場したのが 206SW quiksilver 。スノーボーダー等のスポーツブランドであるクイックシルバーと提携したモデル。

ちなみに、PowerMacintosh G4 のは quicksilver で水銀という意味。

タイヤの扁平率は高いし内装はスポーティーだし、で、これがまた良く走る。

1600cc とは思えないぐらい軽々と加速するし、ハンドリングもクイック。足回りも固めでローリングが少なく、やっぱり 206 は面白いわと思わせてくれる車だ。

しかし、今まで乗ったどの 206 もそうなんだけど、ロードノイズが大きくて後部座席の人と話がしにくいだけじゃなく、長時間乗っていると疲れてくる。
タイヤを替えれば大分マシになるらしいんだけど、これはもうちょっとどうにかならないかなぁと思う。

また、座るとお尻が沈み込む様なシート形状をしているので、乗っていると腰が痛くなってくる。307 に比べて着座位置が低い事も影響しているんだろうなぁ。

そして、これが致命的な気がするんだけど、低中速域ではしっかり踏ん張ると感じたサスが高速域で破綻するというか、いきなりプジョーの柔らかいサスになってしまうというか。

高速道路の走行車線を走っているときは、道路のギャップを超えた際の衝撃をガシッ、ガシッと固く、安定して吸収してくれてると思ったんだけど、追い越し車線に入ってちょっとスピードを上げたら、いきなりガシッの奥にフニャッという柔らかさが生じて車体にロールが生じ始めた。

ぐっと踏ん張ってた足がいきなり腰砕けになった様な、何やら固めのサスの上に柔らかいサスを重ねた様な妙な感覚。

これが無茶なスピードで生じるのなら分かるんだけど、普通に追い越し車線に入ったスピードだったのでちょっとびっくり&怖かった。

で、修理が終わった自分の 307 に乗りかえて、206 も面白いけど、やっぱり 307 の方が良いやぁと実感したんだな (^^;

次に買い替える時はもう7人乗りは不要だろうから、もしプジョーなら 207 とか 208 かなぁと思ってたんだけど、こういう経験をすると、やっぱり 308 の次(301?)かなぁ。

 
 

戻る | ホーム