とうとう車を買い替える
2006/10/28 追記

1.事の始まり

田舎の方に引っ越すのが決まった事もあって、奥さんがとうとう車の免許を取る事になった。 ご多分に漏れず、オートマ限定免許である。

ところがここで困った事に、うちのフォレスターはマニュアルミッションである。

オートマ限定免許を取った後にマニュアルの限定解除をするというてもあるらしいが、結構注意力散漫系の奥さんに両手両足を使わないといけないMT車を運転させる事は自殺行為に等しい。
なおかつ、最近5人以上の人数で移動する事が多くなってきて、5人乗りのフォレスターでは辛い部分が出てきた。

新車で購入してから、クイックシフトの装着、カラード電動ドアミラーへの交換、可変型間欠ワイパーへの変更、フロントデュアルカップフォルダーへの変更、社外品リモコンドアロックの取り付け etc. と快適装備に改造変更され、オイル交換等のメンテナンスもきっちり行って、エンジンのふけもよく、サスペンションもしなやかになって非常に気持ちのいい状態になっているというのに....。

致し方なく、泣く泣く車を買い替えなければいけない。

2.車種選定

買い替える車に必要な要件は、

  • AT車であること
  • 通常時は5人が楽に乗れて、必要なときには7人乗れること
  • 街中の取り回しが楽であること(見切りが良く、大柄でないこと)
  • 長距離(2〜300Km)を楽に走れること
  • きちんと走り、曲がり、止まること

また、雪道を安心して走る為にできれば4WD、それもかなうならばスバルの4WD車が欲しいのだが、残念ながらスバルが7人乗りの車を出すのは今年の末。いたしかたなし。またお金持ちな訳は無いので、新車ではなく、中古車を探さないといけない。

そこで候補として上がってきたのは、

この他三菱のシャリオグランディスやマツダのプレマシーなんかも条件には当てはまるのだが(プレマシーなんて新車でも安いし)、三菱は信用できないし、マツダ地獄(笑)には堕ちたくないので除外。
1box系を考えればもっと選べるのだが、肝心な奥さんが巨大な1boxを嫌がっているので乗用車タイプに絞り込んでこんな物。

で、ここからだが、さすがにトヨタは守備範囲が広くて目的に該当する車種が多い。しかし以前にイプサムをレンタルした時に運転席から外を見た際のガラス面が異様に狭く、箱の中から狭いスリットを通して外を見ているような感じに非常に違和感を感じていたのでパスしたい。(子供と祖母さんが「外が見えない」と言って嫌がったし)。またホンダ車はオンロードでの性能は抜群だろうが、オフロードでの性能に非常に不安があり(特にあのデュアルポンプ4WDの雪道での性能は全く信用できない)、過去のプレリュードのやわやわボディー等の記憶が残っていて、もう一つ選ぶ気になれない(CR−XCITYの様に小さくかちっと作っている奴は好きなのだが...)

という訳で、FFではあるがトラクションコントロールが標準装備のスバルトラヴィックと、遠い過去に運転したアテーサ4WDの安定性を思い出しながら、ニッサンラフェスタを候補に、どうしても見つからなければリバティ(パパママ)まで広げて探す事にする。

(でも、トラヴィックってオートエアコンじゃないんだよなぁ...)

 

3.フォレスターの買い取り

駐車場と維持費の問題で車を2台所有する事はできないので、非常に心残りであるのだがフォレスターは手放さなければならない。
でもうちのフォレスターは、幾ら調子良く走っているとは言え、H9年登録の10年落ちで95,000Km走っているオールドカーである。言ってしまえば値段はつかない。

次の中古車を買う際に下取りしてもらうと言う考えもあるが、取り敢えず幾ら位になりそうか、インターネットの一括見積もりサイトから買い取りの見積もりをお願いした。

で、見積もりをお願いしたとたんに電話が掛かってき始めて、1件のC社はそのまま電話口で「0円」のお答え。次のG社は店にきてくれ、後2件のJ社とH社は出張見積もりに行くとの事。

まずはG社の店舗に行って見積もってもらった所、値段がつけられない、依頼を受けて売ってみて、売れて始めて幾らですと言えますとの事(をいをい、「買い取り専門店」と言ってるのは嘘なのか)。

結局次に出張見積もりにきたJ社所が、すぐに手放すならこれだけ出す、売ってくれ売ってくれとしつこく、夜も遅いし暑いし、いい加減嫌になってきてそこで売る事にしてしまう。出張見積もりは便利なようだが、よほど心臓が強くない限りはこちらが気後れしてしまって不利であるという事が今回よく分かった。

とは言え売ってしまった物は仕方が無い。問題は次の車が見つかるまでの間どうするかであるが、当面は弟に軽自動車を一台借りて乗り切る事にした。

あ〜でも、フォレちゃんと手放すのはやっぱり心残り。

4.車種決定

トラヴィックとラフェスタの程度の良さそうな物をインターネットの中古車情報、またネットオークションや買い取りセンターの営業マンに探してもらっていたのだが、ラフェスタは現行車種で中々予算に見合った物が見つからず、トラヴィックも玉数が少ない。予算内だと年間2、3万キロ走っているような過走行車だったり、ローダウンしてフロントグリルまで外した変な改造車だったりする。また「これなら」というのがあっても、奥さんが「この色は嫌」「このデザインはあまり好みじゃない」と選り好みをされる(まあ、自分が見ても確かに商用車っぽかったりして今イチのばっかりだったけど)。

ちなみに、某車買取り専門店のG社が連絡してくるのは、高いかろくでもない車ばっかり。いくら何でも死ぬ程古い上に、物凄く距離を走っているシャリオ(グランディスじゃない)で130万 over は高すぎるだろう(そのうえ三菱車だし)。同じく買取り店のJ社が連絡してくるのは結構まともな物ではあるが、取り敢えずトラヴィックとラフェスタを探していて、どうしても無ければリバティも探したいと言っているのに、いきなりリバティを連絡してくるのもなんだかなぁと思う。


何車目かの程度の良いトラヴィックを奥さんに却下されてしまったある夜(確かにあまり良い色ではなかったけどね)、意を決して隠し球であったプジョーの307SWを見せてみる。

備後!いやビンゴ!。奥さんのツボにものの見事に命中。

7人乗りで大柄でないオートマ車なら何でも良いと言ってるけど、「これは絶対にデザインにこだわっている」と思ったので水を向けてみたら物の見事にヒットである。

一応確認の為にゴルフのトゥーランオペルの新型ザフィーラも見せてみたが、こちらには反応がないので、やはり外車だからOKという訳ではないみたい。

実はプジョーの307SWも最初には候補に入れていたのだが、左ウィンカーだしハイオクだし、ワイパーは左ハンドル仕様で運転席側の拭き残しが多い、サイドブレーキも左ハンドル仕様で助手席の右についている、ボンネットを開けるレバーも助手席側にあると、もう本当に外車なので初心者には辛いだろうなぁと(本人も左ウィンカーは嫌だって言ってたし)外した車である。 (とは言いながら、自分でも結構気に入っていた。でも予算ギリギリだったしねぇ)

ところが何の何の、この車にするなら左ウィンカーでも良いしハイオクでも良い、へそくりを出すので予算もアップして良いとおっしゃいます。ただし2つ条件があって、色はオーロラグリーンだけは嫌(できれば赤が良い)というのと、喫煙車両はNGってこと。

という訳で、奥さんの希望を全面的に取り入れて(本当か?(笑))、307SW(できればルシファーレッド)の程度の良い中古車に絞って探す事にする。

5.車探し

車種が307SWに決定した所で、実車を探さないといけない。取り敢えずカーセンサーnetGoo-netcarviewcarfy といったサイトから検索してみた所、最安130万あたりから、最高280万といった所(をいをい、新車が295万だぞ)。

ネットで手頃なものが近くの店(見に行ける範囲)にないか探しながら、弟にオークションで探してもらい、買い取りセンターも探させてくれというのでお願いして、近所のプジョーと認定中古車も見に行く。(こうやってみると結構一生懸命だなぁ(笑))。

まずは奥さんがモノレールに乗っている時に発見した※1、プジョーの認定中古車を見に行く。置いてあったのはアルミナムグレー(シルバーですね)とルシファーレッドの2車だったけど、シルバーは年間2万キロ近く走っている営業車で、四隅を擦っていてラゲッジなんか傷だらけ。赤は1万4千キロ程度だけど、結構えくぼはあるし小傷も多い。何より堪え難いのは異様な程のタバコの悪臭。ドアを開けた瞬間に匂いが鼻を突いて、取り敢えずシートに座った時に店員が親切のつもりで付けてくれたエアコンの匂いでダウン※2。認定中古車という安心料を考えたとしても、車検も無く、あの車の状態であの値段はぼったくりまくりである。でもデザインと内装は完全に奥さんのストライクゾーンど真ん中である事が確認された(だってもう見る目が違うんだもの)。

次に向かったのはプジョーのディーラ。デザインオンリーで車種を選定してしまったので、実車をきちんと見た事も実際に運転した事も無い。そこで新車を買うつもりは無いが、という前置きで、試乗車に乗せてもらう。

乗るまでは「外車」という事で結構身構えていたのだが、走り出してみると案外癖が無い。オートマなのでMT車のようなダイレクト感は無いが、おなじ2000ccのフォレスターと比べてもトルクフルにぐいぐい加速して行く。直進も安定しているし、カーブも気持ちよくスイーッと侵入できる。交差点もくるりと回ってくれて、ミニバンというよりも足回りの良い乗用車を運転している気分。こいつは気持ちいい。

ブレーキのタッチは通常の国産車と大きく違って踏んだら踏んだだけ効くタイプ(ちゃんと踏まないと効かないタイプ)。国産メジャーメーカによくあるちょんと触っただけでかっくんブレーキになるようなアシストガシガシの物ではなく、今まで乗っていたフォレスターに近いタッチで非常に使い易い。(蛇足だけど、つなぎで借りたホンダの軽は、超ウルトラスーパかっくんブレーキで、ブレーキを踏むのに物凄く気を使った。)

いやぁ〜、一言でいうと良い車ですねぇ。シートの背もたれを倒すレバーが変な所についていたり、サイドブレーキのレバーが助手席側あって遠かったり、ATシフトレバーのゲートが左ハンドル用のままだったりと色々難はあるが(あり過ぎ?)、車の基本性能はバッチリである。特にスバル乗りには感性的に一致する物があるぞ(笑)。


しかしまあ、数としてはそんなに少なくないのだが、3、4年落ちで2〜3万キロ位の程度の良い中古が中々見つからない。中古屋では走行距離が少ないと極端に値段が跳ね上がるし、といって距離が多い物が安いかというとそうでも無い。オークションでも適当なのがあったと思うと、フロントバンパーに傷があって且つボンネットを修理しているというちょっと気持ちの悪い車だったり※3。そうじゃないと今度は「自称人気色」のオーロラーグリーンだったり※4、横に「自家用」と書いた瞬間にとてつもなく商用車っぽくなるビアンカホワイトだったりで、どうも...。

と、探している中で、京都のグラーヴェというショップで程度の良さそうな、ルシファーレッドの307SWを見つけて見に行く 。

距離的には3万4千キロ程で少し走り気味だが(通勤に使っていたらしい)、ボディはえくぼが一つと小傷が複数箇所で、新車同様というわけにはいかないが結構きれいな方。煙草を吸われないので車内に変な匂いは無いし(外車特有の変な匂いはあるが)、内装もまとも。DVDカーナビにETCも付いている。で、価格的には他の中古車に比べて安い方(でも予算ギリギリ)。ただアイバッハのローダウンスプリングを入れて車高を下げているのが気に食わなかったが、こいつは純正に無償で戻すとの事。

試乗もさせてもらったが、この年式の307SWに言われているような低速時のシフトショックや、アクセルをはなした際の急激なエンジンブレーキは特に感じず※5、エンジンの拭けもよく、足回りもしっかりしていて問題は無い。ただローダウンしている為か、足回りがちょっと固めでごつごつ感がある。

それなりに気に入ったのだが予算的にちょっと厳しく(車検の残りも少なかったし)、頭を冷やすのと奥さんとも協議する為、見積もりをもらって一旦帰る事にする※6

で、協議の結果、車は悪くないし欲しいと思っていた赤色だし、予算ギリギリだが値引きも含めて何とかなりそうだし、という事で、次の週に再度見に行って、条件が折り合えば購入する事を決意する。


※1:Netz 店と併設していて数台しか車を置いてないのに、加えて普段は車なんて区別がつかないと言っている癖に、物凄い気合いの入り方である(笑)。

※2:タバコ臭いのは始めっから分かっていたのだけど、サンシェードのきしみ音等を確認する為に電源だけ入れたかった。でも店員さんは暑いだろうと気を利かせてエンジンをかけてエアコンを入れてくれたのですね。
あまりにもの臭さに吐きそうになって、その後帰ってからも数時間気持ちが悪かったというおまけ付き。

※3:他がきれいなのにフロントバンパーに傷があってボンネットを取り替えていると、もしかしてこれは人を...って思ってしまって気持ち悪い。オークションだと実車を見る事ができないので、極力変だと思うのは避けたいしね。

※4:307SWのイメージカラーだという話も聞いたけど、なんか今一の色(昔の日産マーチみたいでちょっと安っぽい感じ)。中古車のセールストークを見ると「人気色のオーロラグリーン入荷」とか「稀少色」とか書かれているけど、ディーラも「あの色はちょっと失敗したかも...」と認めていた(笑)。

※5:アクセルペダルを戻すと確かにエンジンブレーキが掛かるが、MT乗りには特に違和感が無い。普通にアクセルワークでスピード調節ができる。逆に国産の上級AT車の様に、アクセルベダルをはなしてもすーっと走って行ってしまう船のような操作感の方に違和感を覚える。
でも最初っから国産ATしか乗っていない人は、確かに物凄く違和感を覚えるだろうなあ。

※6:車が言う事無しのベストコンディションの物なら、もしくはあのコンディションで大幅に安ければその場で即決したと思うけど、微妙に引っかかる部分があったし値引きも渋かったので一旦頭を冷やす事にする。こんな時には焦った方の負け。

 

6.大逆転

次の日曜日に奥さんを連れて赤いプジョーを再度見に行く、と言うよりも買いに行くつもりをしながら、後1週間もあるのでオークションでも引き続き探してもらう事にした。

まあ、お盆明けでもあって中々物が出ないなぁと思いながら心は既に京都のプジョーに行っていたのだが、火曜日の夜に物凄くいい状態の物が見つかったと連絡が入った。エーゲブルーの307SWで走行距離は6千程度の低走行車、傷ほとんど無しの上に純正2DIN ナビまで付いていると言う願ったりの物である。状態がいいので安値でというわけにはいかないだろうが、同一走行距離の新型車程は値段は上がらないだろうとの予測。

これが手に入れば良いなぁとダメ元で出せる予算ぎりぎりの価格で入札してもらい、ドキドキしながら木曜日のオークション終了を待つ事にする。

で、結果、あっさりと、それも予算より大分安く落札(おぉぉぉ!)。

オークション会場から中々車検証が届かなかったり、車庫証を取るのに思いのほか時間がかかったりしたが、その次々週の水曜日吉日、残念ながら雨が降ったりやんだりの天気だったけど、磨き上げられた車が納車となりました。(いやぁ〜、納車まで大して日数は掛かってないんだけど、わくわくしているから長く感じて(笑))

 写真は天気がよかった次の日に撮影。

早速近所を一回りしてきたけど、一言で言うとホント、よく走ります。ちょいと踏み込むだけで軽々と加速するし、狙ったラインをばっちりトレースできる。ブレーキも強力だけどフレキシブルに効いてくれる。初期型のフォレスターと比べるのは幾らなんでも無謀だけど、加速減速時、コーナリング時の挙動変化が少なくとっても扱い易い。

ただハンドルがちょっと重たいのとサスが固めなのと、ブレーキのタッチが固いのがちょっと好みじゃない。新型の柔らかいサスとブレーキのタッチの方が好み※1

総合で車はOKなんだけど、オークションの罠にはまった部分が3点程。(1)運転席側のステップにスクレーパーで引っ掻いたような傷あり。(2)リアバンパの上部に傷あり。(3)カーナビのマニュアルが無いし、どうも地図DVDが違う機種のが付いてきた。

オークションの評価書には車の外装(外から見た状態)と内装(中から見た状態)の傷等が書かれているんだけど、運転席側のステップ部分は外装でも内装でも無い部分の為、そこに傷があっても穴が開いていても何も書かれないんだって。またリアバンパーの傷はどうもオークション会場の見落とし。カーナビのマニュアルは「マニュアルあり」と書かれていない限りは保証外だそうだし、地図DVDは動作上問題は出てないし、マニュアルが無いから確認しようがない。

まあ、何はともあれいい状態だし、満足。取り敢えず保証書の書き換え等の為に近くの BLUE LION に点検に持ち込んで、一通り変える必要な物を変えてもらった所、5万円超の出費。いきなり外車の洗礼を受ける。

まあそれも仕方ないかと気を持ち直し、ガソリンスタンドに行った所、そうだ...ハイオクだったんだ....。2回目の洗礼である※2(涙)。


※1:バイクでもホンダのブレーキにかちっとした握り心地よりも、ヤマハのブレーキの柔らかい握り心地が好きだし。

※2:加えて近所のスタンドではガソリンが値上がりしていたのに気づかず、泣きっ面に蜂。


7.乗ってていろいろ

307SW が納車されて既に1ヶ月以上がたち、2千キロ近く乗って感じることはいろいろ。

●足回り

まず足回りだけど、低速だと非常にバタバタして(バタバタというよりドタバタかもしれない)、落ち着きがない。といってもフニャフニャだとかガチガチだとかいうのではなく、段差を「よいしょ」とか「あらよっと」とかけ声をかけながらちょっと荒っぽく越えているような感じ(あ〜わかりにくい)。これがスピードを上げていくとグイッと踏ん張ってスパッと乗り越えるという感じになって気持ちいいんだけどね。


●エンジン

エンジン自体はパワフルで良いんだけど、発進時のレスポンスがよくない。レスポンスといってもエンジンの吹け上がりじゃなく、アクセルペダルを踏んだ量とエンジンの回転がストレートに対応しないということ。発進するべくアクセルを踏み込んでもなかなかエンジンの回転があがらず、ある一点を越えたところから急に回転が上がりだす。そのためゆっくり踏み込むと前の車からは置いていかれ、早く踏み込むと急発進になってしまう。

最近は学習して(人間側が)、クイッと深く踏み込んで発進し、そのままスピードに合わせてどんどんアクセルを踏み込んでいってやるという技を覚えた。結局エンジンというよりも、これがこのATの運転の仕方なんだろうなぁ。


●オートマチックトランスミッション(AT)

アクセルをゆるめるときちんとエンジンブレーキが効くATというのは、やはり元MT乗りには非常に使いやすい。(アクセルをゆるめてもすーっと走っていってしまう、日本車の船のようなATはやっぱり好きじゃない)
でも、納車後プジョーに点検に出してから、シフトダウンのタイミングが遅くなって下り坂でエンジンブレーキが掛かりにくくなった様に感じる(プログラムが更新されたのか?)。

加えて街中でなかなかシフトアップしない場合があることもあって、マニュアルシフトも使い始めたんだけど、スピードが落ちた時に勝手にシフトダウンする制御がちょっと感覚に合わない。信号で止まろうとシフトダウンすると、同じようなタイミングで自動的にシフトダウン制御が入って結果的に2速ダウンしたり、下り坂でフットブレーキを軽く踏みながらエンジンブレーキを効かそうとシフトダウンするときに、同じように自動的にシフトダウン制御が入って2速ダウンすることがある。これは怖い。

まあシフトアップだけ手動で行って、シフトダウンは車に任せる様に運転すれば良いと思うんだけど...。

それより一番どうにかして欲しいのは、ドライブとリバースを切り替えたときのタイムラグの大きさ。駐車場で切り返しているときに、リバースに入れたのに前方にすーっと進んでいったときには真剣にビックリ&びびった。


●インテリア(内装)

ぱっと見は「シンプル&エレガント」。よく見ると「造りは結構チープ」ですねぇ。シートの座り心地は良いし、乗ったときの内装の感じも安っぽくなくて好き、ドアを閉めてしばらくすると、ルームランプが徐々に減光するなんて言うのは、ギミック好きの心を非常にくすぐってくれます。

でもカップホルダーはネジ止めされずにはめ込んであるだけ、小物入れ底のネジを隠すのに、ラバーマットが置いてあるだけ、その他いろんなパーツもネジ止めされずにはめてあるだけと、ある意味とってもチープ。しかし別の見方をすると、「良くこんな組み方を考えたなぁ」と感心する造りをしている。(灰皿下の小物入れなんて、日本車なら箱を一つネジ止めして作るだろうに、箱と底板とシフトゲートのカバーとセンターコンソールの枠とをうまいこと組み合わせて固定している。つい「これはからくり箱か!」と思ってしまった)。

ちなみに内装の材質や造りだけで考えると、前車のフォレスターC/20とあんまり差はないぞ(笑)。


●エクステリア(外装)

購入前は「このデザイン、この色だからプジョーだ!」と思ってたんだけど、結構ホンダのフィットが同じ様な顔と色をしている。でもデザインの思い切りと煮詰めは307SWの方が上なのさ、と思っていると、リアが前のカローラフィールダーそっくり。全体の感じは「なんかプレマシーに似てない?」って知り合いに言われて力一杯否定する。

でも、なんと言われてもあの切れ長の目の猫顔が好きなんだなあ。

車体はマンションの駐車場に駐まっている他車に比べて大夫小さい。隣の古いオデッセイと比べると小型車のように見えるし、マークXと比べても小さい(まあ、マークXは 4,755mm とでかいからなぁ)。

ちなみに 307SW の全長は 4,420mm 。調べてみたら小さくて狭いと思っていた前車のフォレスターC/20が 4,450mm 。なんてこったい、307SWの方が小さくて広いじゃないか...(今までずっとフォレスターの方が小さいと思ってた)。道理でマンションの駐車スペースに余裕を持って収まっているはずだ。

  全長 全幅 全高
H9年式スバルフォレスターC/20 4,450 1,735 1,595
H15年式プジョ−307SW 4,420 1,760 1,585


●燃費

街乗り中心だと5Km/Lだ6Km/Lだと言う話を聞いていたんだけど、今のところ、街乗り中心のエアコン付けっぱなしで9.2Km/L。
車についている燃費計で11L/100Kmとなっているので、これでも大体9Km/L。

前車のMTのフォレスターで、街乗り9〜10Km/Lだったので、ATの307SWでこの燃費は十分立派なんじゃないかと思う。

でも、フォレスターはレギュラーだったけど、307SWはハイオクなんだよなぁ。

ちなみに燃料計は国産車と違ってものすごく素直に減っていく。国産車が長かったので、このあたり「ええ〜っ、こないだ満タンにしたばかりなのにもう減ってる〜」という感覚からまだ逃れられない。


●総じて

307SWは、新車(現行車種)で300万以上の支払いを要求される価格帯のお車なのであるが、実際に乗って使ってみた感じでは、この車はカローラでフィットでサニーカリフォルニア(笑)である。
スバルで言うならノーマルのインプレッサワゴン的な、決して高級車ではなく、また趣味に振った車でもなく、普通に日々、ファミリーユースに使う為の乗用車、という感じを受ける。

でも正直な話、とても良い車だとは思うんだけど、現行車種の車体300万弱、諸経費を入れると300万を大幅に越える価格は、いくら輸入車だとは言っても高いんじゃないだろうか。

感覚的には車体で240万〜260万あたりが妥当なんじゃ無いかなあ。(そういうと、旧型の276万というのは、輸入車だというのを含めても妥当な価格だったんじゃないか?)


戻る | ホーム