アップハンドル化

 
1.はじめに

はっきり言って、通勤マシンに前傾姿勢は辛い。

腰が痛い云々よりも、上目遣いで信号を見たりしなければいけないのが辛い。

加えて、ハンドルの位置が低いので、駐輪場内の押し歩きが辛い。

と言う事で、色々手間はかかるだろうなぁと思いながら、アップハンドル化する事にした。

これもアップハンドルキットを買えば話は簡単なんだけど、諭吉さんが数枚飛んで行くのはさすがに辛く、いつもの如く中古部品を適当に集めて作る事に決定。

 
2.さて、付けようか

とにかくまずはハンドルを買わないといけないけど、どういう物がどういう風に付くのか全く分から無いので、取り敢えずハンドル幅が 600mm 程度とノーマルとあまり変わらず、高さは 50mm〜100mm 程度上がる物、且つ安い物をヤフオクで探してハリケーンの新品という奴を手に入れた。

届いた物はきれいなんだけど、ちょっとハンドルの絞り角度が大きな気がするのが心配。

前期型の NSR50 はハンドルでフロントフォークをトップブリッジに固定している。
その為ハンドルの代わりにフォークを固定する手段が必要になる。

見かけも機能的にもきれいなのは、トップブリッジ毎交換だけど、これにはまためっちゃお金が掛かるし。

常套手段としてはステンレスパイプを使う事だけど、元々のハンドルを固定しているボルトが結構長くて、そのままだとだいぶ上に飛び出して新しく取り付けるハンドルと干渉する可能性がある。加えて見た目が不細工。

と言う訳で、元のハンドル固定ネジの代わりになる短いボルトを探そうと思ったら、このボルトってネジピッチが細目(P1.0)で、普通のホームセンターとかでは全く取り扱ってない。

さんざん探してようやくモノタロウでステンレスのを見つけたけど、こんなので苦労するとは思わなかったわ。

ハンドルの代わりに使うパイプは Amazon で売ってた外径 25mm、2mm 厚のアルミパイプ。ステンの方がいいかと思ったけど、外径が 19mm のフォークトップにちょうど合う内径のが見つからず、アルミでも 2mm 厚なら持つだろうと思ってこいつにした。

 

ハンドルポストの取り付けにハンドルの回り止めのネジ穴を利用しようかとも思ったけど、手に入れたフュージョンのハンドルポストだとフォーク部分と干渉するし、それ以前に買ったハンドルの取り付け部分と幅が合わないので、別に穴をあける事にする。

M8 の穴をあけてハンドルポストを固定。

このポストは底の部分に段差があるので、その段差が埋まる様にワッシャを2枚噛ませている。

取り付け位置はこんな感じ。

ちょっとハンドルが手前にあるなぁ。

で、これがフォークトップ。

直径は 19mm 、高さは 23mm だったかな。

25mm に切ったアルミパイプをかぶせる。

ワッシャとボルトで固定。

 

ホースやケーブル類もなんとか長さが足りて(空中張ってるのもあるけど)、一応完成。

 

うん、中々良いんじゃない、と思ってたんだけど。

 

ハンドルを切ると

 

タンクに当たる ... orz

 

ハンドルの絞り角がきついなぁと思ってたのが、ものの見事にヒット。

左に切るとホーンスイッチが押されてピッと鳴り、どっちに切ってもハンドルが膝に当たってしまう。

取り敢えずこれで乗ってたけど、小回りする時には股を開かないといけないし。さすがにダメだと思って交換を決意。

   
3.仕切り直し

次に手に入れたのがこれ。

ビューエルX1ライトニングのハンドル。

小曲ありとなってたけど、まあまあきれい。でも左右でバーエンドが異なり、右側はバーエンドのボルトがぐにゃりと曲がってた。

 

下が先のハリケーン、上が新しいビューエル。

ハリケーンが 45度、ビューエルが 20度ぐらいの絞り角度かな。

さすがにちょっとハンドルの幅が広すぎるので 2cm 程カットしたら、中からこんな鉄棒が出て来た。

道理でこのハンドルは重いと思ったんだ (--;

ハリケーンでもギリギリだったけど、ビューエルのハンドルはそれより高さがあって、且つ外側に開くので、左のスイッチボックスのハーネスの長さが全く足りなくなった。

で、将来的に油圧クラッチにしようと思って買ってあった、DUCATI のスイッチボックスの登場。

こいつはそれまで付けていたヤマハの奴に比べ、背面にクラッチレバーの逃げがあるんだ。

 

テスターで配線を確認して、ワイヤーを延長。

 

ぎりぎりで足るかなあと思っていたブレーキホースだけど、予想と違って全然長さが足りない。

このままではにっちもさっちもいかないので、Amazon プライムのお試しに加入して、とにかく即時発送できる物を選んで発注。

バンジョーはストレートだけど一つ手持ちにあるので、20度曲がりバンジョー1つとバンジョーボルト2つ、そして 600mm のステンメッシュホースを注文。

さすがは Amazon プライムで、注文した次の日に、2個口に分かれてだけどパーツ到着。

 

パーツのおかげでブレーキは無事使える様になったけど、ストレートバンジョーなのでホースの角度が悪く、ヘッドライトの後ろをきれいに通せない。なので外から回して下ろしてる。
やっぱりこっちも 20度曲がりにしないといけないなぁ。

で、ブレーキは良いとして、スロットルワイヤーがパツンパツン。

おまけに電装系のテストをしていたら、いきなりホーンが鳴らなくなった。

テスターで調べるとまともに導通してなく、断線した模様。

と言う訳で、200mm ロングのスロットルワイヤーと安いホーンを Webike で注文。

最近 Webike 発送早いから助かるわぁ。

これが交換前の状態。

長さが足りないので、スロットルワイヤーは直接フレームの穴に通しているし、ブレーキスイッチの線も空中を飛んでる。

で、200mm 延長のスロットルワイヤーで、フロントフォークの前から余裕を持ってまわし、ブレーキスイッチの線も延長してトップブリッジ裏のハーネスの抑えからハンドルにタイラップで固定して、きれいに配線。

 
 
4.で、どうだ

先のハリケーンのとは違い、ハンドルを切ってもスイッチボックスがタンクに当たる事も膝を挟む事も無く、普通に使える。

ただ、付けてみて初めて気づいたのだが、「小曲」と言ってたこのハンドルが結構大曲で、左右で明らかに高さも手前への曲がりも違う。
右側が手前下方向にだいぶ曲がっていて、右で合わすと左が高く、且つ上を向き、左で合わすと右が膝に当たるぐらいに下がってしまう。

はっきり言って、騙されたわ。
実働車から外したと言ってたけど、このくそ硬いハンドルがここまで曲がってるってことは、ハイサイドして右側に一回転ぐらいしてるぞ (--;

また、これは好みの問題だけど、もうちょっと前傾姿勢がいいな。

高さを下げるとまたスイッチボックスがタンクに当たるから、このぐらいの高さで一文字か、10度程度の絞りぐらいの物が良さそうな感じ。

また余裕ができたら、今度は新品買って交換するか。