ボアアップその2(前半)

 
1.はじめに

信号で右折待ちをしていたら、突然エンジンからガラガラガラという嫌な音がして止まりそうになった。
スロットルを捻るとなんとかエンジンは回るので、そのまま右折。取りあえず停車して確認しようと思ったけど、ガラガラという音はするものの、パワーは復活したのでそのまま帰宅。

原因はなんなのか、もしかしたら直前にクラッチのロックナットの回り止めを外したので、ナットが緩んでクラッチが空回りしているのかと思って確認したけど、全然問題なく。

エンジンを掛けてみるとちゃんと回るけど、回転を上げるとガラガラという音が出てくる。
チャンバーのネジが緩んで振動しているのかとか思って確認したけど、どこも問題なし。

ならばフランジのボルトかと思ってチャンバーを外したら、中からカラカラカラッと金属片が出てきた。

げっ、これはやばいと急いで蓋を開けてみると、ピストンの頭がボロボロになっているし、ヘッドの燃焼室もザラザラボコボコになっている。

そしてシリンダーを外すと、ピストンの頭はリングの所までグチャグチャ。

これは一体何が起こったんだ。焼き付きか。と思いながらシリンダーを見ていると、何か形がおかしい。

あ゛っ、スカートの一部が無い (--;

よくよく見ると、クランクケースの中や、シリンダーのポート周りには砕け散った金属片が沢山くっついてるし、ピストンの下端はボロボロになってるし。

これ、シリンダーのスカートが折れて、クランクとピストンで粉々に砕かれた物が、掃気ボートからシリンダー内に吹き込まれ、それがまたピストンとヘッドで粉々にされてヘッドとピストンをグチャグチャにして、チャンバー内に出て行ったんだ...orz

 
 
2.検討中

取りあえず動いてくれないと困るので、予備エンジンというか、貰ったままほったらかしだったエンジンを掃除してスワップして乗せた。

そしてセッティングしながら暫く乗ってたんだけど、キャブが大きすぎてセッティング出しにくいし、CDIとの相性が悪くて上まで回らないし、どうしても力不足は否めないし。
やっぱりボアアップが必要だなぁ。

と言う訳で、ボアアップキットの検討開始。

前と同じ 46mm ピストン入れて 68.8cc か、ちょっと落として 45mm で 65.8cc か、小さめの 44mm で 62.9cc か。

68.8cc のパワーは捨てがたいけど、シリンダが薄くなるし、またスカート部分が折れても嫌だし。パワーは我慢して、44mm か 45mm にするか。
また、前のボアアップキットはポート削らないと上まで回らなかったから、やっぱりチューニングされたボアアップキット買うか。
とか思って、リップスのキットに心は傾いてたところで、その世界では有名なやまっちさん(やまっちファクトリー)のボアアップキット、というかボアアップ加工を知ったのよね。

リップスの 65.8cc キットが、ステージ1プラスで 19,000円、ステージ2で 24,000円。やまっちさんの 65cc 加工が、シリンダのボアアップとポート加工に加え、ヘッド加工まで含めて 20,000円。

暫く迷ったけど、やまっちさんのところでNSR65 お任せコースをお願いする事にした。

   
   
3.よし、ボアアップ

先ずは、加工して貰うためにシリンダとヘッドをパッキングして送る。

加工の終わった物が返ってきた。

シリンダーはボアアップとポート研磨、ヘッドは燃焼室の形状変更とガスケットレス化。
45mm のピストンも同梱。

取りあえず手持ちの耐熱塗料で塗装。

写真のサイズが違うのでわかりにくいけど、掃気ポートの違い。左がノーマル、右が加工したもの。
上下左右に広げている感じ。

これは掃気ポート側を下から見た所。

こっちは排気ポート。左がノーマル、右が加工したもの。
ノーマルに比べて上と左右に広くなって、排気タイミングが早くなってる。

先ずは新しいピストンを取付け。

シリンダーを被せる。
久し振りにやる所為か、中々はまらなくて苦労した。

ヘッドを取り付けて完成。
スタッドボルトも替えようと思ったけど、固着してダブルナットじゃ外れなかったので、諦めてナットだけ新品に交換。

   
   
4.動いたよ

オイルが薄くならない様、混合ガソリンにして、またオーバーヒートしない様、送風機を回して慣らし運転。

アイドリング程度の 1200rpm 辺りで10分、2000rpm で10分、3500rpm で10分の、30分程度。

後は5000〜6000rpm 辺りを保って暫く走り、8000〜9000 のパワーバンドに時々飛び込ませて完了。

ボアアップの作業自体は難なく終わったんだけど、セッティングがイマイチ。要は、上が回らない。

進角の設定を変えたりもしてみたんだけど上手く行かず、やまっちさんに前提の CDI とか問い合わせてみた所、銀ポッシュでセッティング出していると答えが返ってきた。

早速中古の銀ポッシュを手に入れて試してみた所、バッチリ上まで回る。

5千辺りのトルクが意外と太いとか、7千辺りのトルクが意外と細いとか、特性は前とそれほど変わらず。
パワーバンドは 8,500 辺りからで、これは前よりもちょっとだけ高回転よりになった感じ。

パワーバンドに入った時にガツンとパワーは出るし、前の 68.8cc 並みかそれ以上だと言いたいけど、やっぱり前よりも少しトルクが細く、同じスプロケ(減速比)だと伸びが悪いし上り坂でパワー不足。
なのでリアのスプロケをノーマルの 45 歯に変更。これで丁度いい感じだけど、やっぱり最高速は落ちるね。

という感じで元気に走り始めたんだけど、ここから色々起き始める。

(後半へ続く)