リアキャリパーのメンテナンス 2008/1/4

 
1.はじめに

SRX-6 がやってきてしばらくして、フロントブレーキの違和感に気づいた。ブレーキを掛けて止まる直前になると、ブレーキが波打つようにズッズッズッと滑る。

これはパッドの面がおかしくなっているかな?と思って見てみても、パッドは十分に残っており、片減りや歪んで減っているような感じもない。

取り敢えずパッドを外してみようとキャリパーのプラスチックカバーを開けると...

うっ、錆び錆びでんがな...

パッドピンもβピンも錆び錆び。

まあ、年式が年式なので仕方ないとして、取り敢えずパッドを外してブレーキクリーナーで洗い、パッドピンの錆を紙ヤスリで落としてグリスアップして戻してみたけれども、もう一つ状況は変わらず。

日を改めてキャリパーの洗浄をやったのだが、

うっ、ピストンが 一つしか出てこない...

どうもピストンが固着してきちんと出てこず、そのためにブレーキパッドの辺りが均一にならずにブレーキが波打つような滑りが出ているようである。

取り敢えずキャリパーの洗浄と揉み出しを行なって少しはピストンがきちんと出てくるようにしたが、完全には現象は消えず、やはり一度ピストンを外してシールも換える必要がある。

とにかくメンテナンスにはシールを注文する必要があるのでフロントは一旦これで組み付けたが、そういえばリアブレーキも効きが悪いのでちょっと見てみるかと外してみたのが運の尽き。

リアはパッドの状態を見るのにもキャリパーを外さないとよくわからないので一旦外してみたが、裏返して絶句

うっ、ピストンがフルードで濡れとる...

気を取り直して取り敢えずキャリパーを洗浄し、グリスを塗ってピストンを押し戻そうとすると、

ぐぐっ...ぼごっ...

 

「ぼごっ」てなんや〜!

シールが劣化しまくっていて、押し戻す際のピストンのズレだけで盛大にエア噛みしてくれました。

これはあかんわ...、リアのメンテナンスが先やわ。

 
2.シール交換

という訳で、フロントキャリパーのメンテナンスよりも、リアキャリパーのメンテナンスを優先してやらなければならなくなり、近所に知り合いのバイク屋さんが無いので、パーツリストを見ながらインターネットで注文を出す。

できればピストンも交換したいのだが、高いので(汗)取り敢えずはシール([51L-W0047-10] キャリパーシールキット)だけ。

メインのシールとダストシールのセットが左右のピストン分必要なので、キャリパーシールキットが2つ、1,879円×2で 3,758 円は高いなぁと思って発注したのだけど、これが大間違いで、キャリパーシールキットには左右分が入っていたのです。
あ〜、一組はストック用になってしまった...。

こいつが注文したリアキャリパー用のシールキット。

メインのシールとダストシールのペアが2組と、イチゴジャムのような組み付け用のグリスが入っている。

左が磨く前のピストン。シールゴムが固着した痕がくっきり付いている。

右がコンパウンドで磨いた物だが、完全にシールの痕を消す事はできなかった。

洗浄を終わって組み付けを待っているリアキャリパー。

右奥に転がっているのがピストン。

付属のグリスを塗ってシールゴムをはめ込んだ所。

グリスは結構固くて塗りにくい。

シールをはめた後、ピストンにシリコングリスを薄く塗って押し込む。

今までが何だったんだろうかと思うぐらいに軽く、滑らかにピストンが入って行った。

 
3.できあがり

キャリーパーの組み立てを終え、車体に組み付けてエアー抜きを行なう。

しかし、このリアキャリパーは2ピストンで小柄な割に、どうしてブリーダースクリューが2カ所もあるんだろうか...

それはさておき、シールを変えた事でフルードの漏れも無くなり、ブレーキも強く踏み込んだらちゃんとロックするまで効くようになった。今まではロックもしなかったので、大きな進歩である。

ただ、効かないブレーキであるとは聞いていたが、こうやってメンテナンスを終わらせると本当に効かない事をつくづく実感する。

取り敢えずパッドを交換してみなくては。でもそれより先にフロントキャリパーのメンテナンスだな。