ステンメッシュブレーキホース 2008/7/26

 
1.はじめに

純正マスターシリンダーのON−OFF感に嫌気がさし、ブレンボのラジアルマスターに換装したのはいいのだが、取り回しが変わった為に純正のブレーキホースでは長さがちょっと不足し、且つ自作のブレーキスイッチにブレーキホースが干渉したために、ブレーキホースをフロントフォークの横にぶら下げるという不細工なことになってしまった。

ブレーキとしての使用上は何ら問題も無く、純正のマスターとは打って変わって天国のような使い心地になったのだが、主な理由は美観上の問題で、ブレーキホースを取り替えることにした。

 
2.さて、交換

という訳で、ブレーキホースをオークションで手に入れた EARL'S のステンメッシュホース( 800mm )に換装する事にした。

ショップ(?)自作品らしい怪しいホースが2千円前後でオークションに沢山出品されているのだが、「バンジョーはお好みのものに交換できます」とあったので、ブレーキアダプタを使いたくって問い合わせたら、「バンジョーはストレートか20°曲がりしかありません」「バンジョーアダプタは独自仕様で、他のメーカーと互換性はありません」という回答しか返ってこないので、パスすることにした。原付のドレスアップ程度ならこれでいいが、時速 100Km/h 超からフルブレーキングすることもある大型二輪車に、怪しいホースは怖い (^^; 。

でもブランドものを正規で買うと高いし、また車種での販売ばかりで長さが分からず、もう自作しようかなぁと思っていたときに、オークションでアールズのホースが出ているのを見て購入。

純正が穴間 700mm だったのと、一応メジャー等を這わせて取り回しを計算し、 750mm 〜 800mm ぐらいが必要だったので、800mm を購入。

これが手に入れたアールズのステンメッシュブレーキホース。

片側がバンジョーアダプタになっていて交換できる。

固定側が20°曲がり、アダプタ側がストレートになっている物を手に入れたが、ブレーキスイッチに干渉しないようにするにはマスターシリンダーからホースをブレーキアダプタで真下に下ろすか、角度付きのバンジョーで逃がしてやらなければならない。

当初はブレーキアダプタで真下に下ろそうと思っていたが、それだとホースをハンドルの後ろから、タンクと三つ又の間を通して前に持ってこなければならず、タンクに挟まらない事は確認したものの、不安を残した取り回しをするのも嫌だったので、角度付きバンジョーで純正と同様の取り回しにする事とした。

バンジョーを買いにいった店(バイクセブン)にはアールズの純正品は置いてなかったのだが、聞くと  PLOT(プロト)の SWAGE-LINE(スウェッジライン)がそのまま使えるという事で、スウェッジラインの20°曲がりのバンジョーアダプタを買ってくる。

で、ここで気づいたのだが、スウェッジラインには両端がアダプタになった色々な長さのブレーキホースが売られており、結構安い。

これに付けるバンジョーアダプタ2個と、必要に応じてバンジョーボルトを2個買わないといけないが、それでも 800mm なら今回オークションで買ったアールズ+送料とどっこいどっこいの値段である。

「アールズが安くで出ている!」と思って、ちょっと焦ってしまったのかもしれないと反省。


まあ、それはさておいて、早速ブレーキフルードを抜いてホース交換。

キャリバー側はアルミボルトになるので慎重に締めて、マスター側はステンレスボルトなのでぐいっと締めて、フルートを満たしてエア抜き。

なんやかんやで3回目のエア抜きになるので、大分要領を覚えた。

要はこのブレンボのラジアルマスターは、キャリパーからはエアが抜けない。

なのでまずはキャリパに注射器を繋いでフルードを吸い込み、ホース内をある程度フルードで満たしてやり(注射器で逆にキャリパーからマスター側にフルードを送り込むってのもあり)、マスターに付いているブリュードスクリューからエアーを抜くのが正当なやり方。

でもうちのマスターはブリュードスクリューがおかしくって、液体パッキンを塗って締め込んでしまっているのでその手が使えない。

そのため、ブレーキレバーを数回握り、握り込んだ所でリサーバータンクのパイプをコンコンと叩いたり、ギューと握ってやったりする。そうするとマスターから押し出されてきた空気の泡がポコポコと少しずつ出てきて、繰り返しているうちにだんだんとレバーが固くなってくる。

時折ブレーキホースやレバーもコンコンと叩いてやり、何をやっても泡が出てこなくなって、レバーが固くなったら、エアー抜き完了。

 

左上が元の状態。これでもブレーキの効きとタッチには不満は無い。

右上がステンメッシュホースに交換後。ちょっとホースが長かった。この取り回しだと、 750mm ぐらいが最適解のよう。

ブレーキスイッチもこの通り、問題なく干渉を回避できた。

ちなみにバンジョーアダプタはフィッティング側に捩じ込んで、角度を決めて固定するのだが、アルミ製のため締まりが柔い。

気をつけないと捩切りそうだし、と言ってきちんと締めないと漏れたり外れたりするし。

やっぱり鉄ちんか、ステンレスの方が安心感がある。

 
3.使い心地

ステンメッシュホースに換えるとブレーキのタッチにダイレクト間が云々という話を聞くが、正直な話、純正のゴムホースとそんなにタッチが変わったような感じは受けない。

どちらでもこのマスターシリンダーの特徴の、雑巾をぎゅーっと絞るような感覚で握り込んでいく事ができる。ただステンメッシュホースの方が、絞り込んだときにその雑巾がしっかりしている(きちっと絞れる、雑巾が丈夫)感じがある。

実際にはそういったタッチよりも、キャリパーがどれだけ働いているかがステンメッシュの方が分かりやすい。

特にハードにブレーキングしたときには、キャリパーが「ギギギ」と鳴いているのがステンメッシュホースでは分かる。

純正のホースでもキャリパーがきちんと仕事をしている事が十分に感じられたのだが、ステンメッシュホースだと純正のキャリパーのしょぼさが分かってしまうと言う事である。

あ〜、こうなってくると、次はブレンボかヤマンボの、できればモノブロックのキャリパーが欲しくなってきたぞ (^^; 。