事故った 2009/11/15

 
1.事故った

そろそろ気持ちも落ち着いてきたので、記録として残しておく。

2009/10/30 (金)に SRX のユーザ車検に行ったんだけど、その帰りがけ、後少しで家に着くという所で、赤信号で停止中に車に追突された。

時刻は 12:20 頃。車検の帰りに捕まっても嫌だなぁと思って比較的安全運転。前に赤色回転灯を載せた白いワンボックスが走っていたので、その車に合わせて周囲もほぼ制限速度で流れ、自分はそのワンボックスの後ろを少し離れて走行。

住宅街の外れ、下り坂を左に曲がった先にある見通しの悪い交差点の信号が黄色に変わり、前を走っていたワンボックスは交差点直前だったのでそのまま直進。右車線で自分よりもう少し前を走っていた軽トラ(多分)は、「このタイミングで行くかぁ〜」というぎりぎりの線で交差点を突っ切ってった。

自分は完全に止まるタイミングだったので、ゆっくりとブレーキをかけて、きれいに停止線前で停止。止まる直前にバックミラーを確認したが、この時点で後ろにも横にも車は無し。

一呼吸おいて、ニュートラルに入れる為に右足を下ろそうかと思った時か、ニュートラルに入れてフットブレーキを再度踏んだ時か(記憶は定かじゃない)に、バコーン!!と音がして体とバイクが前方に投げ出された。

その瞬間感じたのは、「やられた!! 突っ込まれた!!」という怒りと、「くそっ!失敗した。信号突っ切るんだった」と言う悔しいような情けない様な、とっても複雑な気持ち。

車から降りてきたおっさんの「大丈夫ですか。救急車呼びましょうか」という声を聞きながら、体にひどく痛む部分が無いかと、四肢と指が動く事を自分でチェック(意外と冷静)。同時に「大丈夫ちゃうわい! 救急車はええから、警察呼んで!」と叫ぶ。相手は黒の VW Tiguan (高い車だ)。

ちなみに、自分ではバイクと一緒に左に飛ばされたとばかり思っていたんだけど、これを書きながらじっくりと思い出すと、どうやら左方向に押し出されたバイクに下ろしていた左足を払われて、右に吹っ飛ばされた様だ。それでようやく右肘を怪我したのと、ライディングシューズの右側にざくっと傷が入っていたのに説明がつく。またおっさんが車から出てくるのを見た気がしたんだけど、それは右に転がったから運転席側が見えたんだ。

 

電話を掛けているおっさんはほっといて、左に横倒しになっているバイクの状態を確認した。テールランプやリアフェンダーはぐしゃっとつぶれ、メーターもひしゃいでタンクからはガソリンが漏れている(涙)。

とりあえず現場保存しとかないとと思ったが、おっさんが電話している間にも後ろから突っ込んできて急ブレーキを掛けているバカ車がいるので、二次災害防止が優先と判断。

後ろから来る車の誘導をしながら(なんでケガ人の俺がせんとあかんの?ホンマに)電話の終わったおっさんに三角停止板を出してくれと言った所、「いやぁ、積んでませんねん」と言う (- "- ) 。

ならばバイクと車をどかすしかないので、車の誘導をおっさんに代わらせ、まずは自分のバイクを引き起こすんだけど、こういう時のバイクは重い。引き起こそうとしてもハンドルが変な方向に向いてなかなか動かず、持ち上がったと思ったらシートがバカン!と音を立てて落ちる。ようやく引き起こして、シフトペダルを見たらぐにゃっと曲がり、クラッチレバーを握ろうとしたら明後日の方向を向いている。

それでもなんとか、折れたフェンダーを引きずりながら歩道にバイクを停め、落ちたシート等を集めた後、車の誘導を代わって、おっさんに車を移動させた。

そしておっさんと変な名刺交換をしながら待つ事しばし、自分の方の保険屋に電話している最中に警察第一陣到着。10分ちょっとぐらいで着いたのかな。

それから続いて現場検証の方々が到着。写真取ったりメジャーで測ったりしている中、バイクがどの変に倒れていたか、自分はどのへんでこけたかを訪ねられたけど、駄目、覚えてない。現場の写真を撮っておかないといけないと思っていたのに、車を移動させるのを先にしてしまったって事は、実は自分もパニクっていて、あまり冷静な判断ができてなかったみたい。

赤信号で止まっていた所に突っ込んだと言うのはおっさんが最初から認めていたのと、前方を走っていた白いワンボックスはやっぱり警察の車で事故に気づいていたようで(そのような事をちらりと言ってた)、おまわりさん達は一応こちらに同情的な感じ。調書も丁寧に取ってくれて、人身事故扱いにするかどうかでは、「あんたは全く悪くないし、後々もめ事にしない為にも絶対に人身事故にしろ」と強く言われたので、人身扱いになりました(結果的に正しかった)。

事故処理が終わってかみさんに迎えにきてと電話したのだが、その間におっさんはさっさと行ってしまった。普通「どうやって帰るのか?」と思わんのか?

近所から出てきたおっちゃんと話しながらかみさんを待ち、車検証の写しと、盗まれやすい工具をバイクから抜いて帰宅。

その途中で近所のバイクショップによって、SRX の引き取りをお願いしたのでした。

 

で、近所の外科の午後診が始まるのを待って診察を受け(結果はむち打ち+打撲+擦り傷で全治10日)、次の日に診断書を警察に持って行った後でバイクショップによったんだけど、リアのフェンダーもフレームもぐしゃぐしゃなのは言うに及ばず、フロントフォークも曲がって、三つ又もおかしくなっているとのお達し。

エンジンは大丈夫の様だと言われたけど、それってエンジンしか生きて無いと言う事?と聞くと、その通り、所謂「全損」だって (T^T) 。

古いバイクの為、単に廃車にすると10万程度しか出ないし(レッドブックという査定基準書があるらしい)、そもそも新車なんて存在しないし、やっぱり愛着もあるので修理する事にしたんだけど、調べてもらうとフレームを含めて主要部品はすべて出荷停止(欠品じゃなく、もうメーカーにも無いし、たとえあっても手に入らない状態)。

それなら中古車両を買って二個一にしようかと言う考えもあったけど、ここまで完全に逝ってると、逆にその車両にエンジン乗せ換えるという修理の方が楽になる。でもそうなるとフレームから足回りから、全部まともなバイクを探さないといけない。

とりあえずバイクショップに探してもらい、自分でもネットやオークションで探したんだけど、4型ならそれなりに数もある物の、1型〜3型の 600cc なんて、全国で5台というレベル。おまけに中途半端に手が入っている車体が多い。

600cc でいいのが無ければ 400cc の車体を流用してとも思ったが、これも1型〜3型は球数が少なく全国で5、6台、且つ 400cc はフロントサスのバネレートやリアサスが異なったりするので、それを別に手配するとなるとこれまた大変。

色々探している中で、SRX 乗りの間では有名な厚木のハヤシカスタムに問い合わせてみた所、きちんとした車両はある。でもそれを購入して前のバイクと2個1にするなんてもったいない。それよりも、そのきちんとした車両に乗った方がよけいな作業工賃も発生しないから良いのじゃないかという話になって、バイク屋と相談&保険屋と交渉。

結局「修理する」という名目で保険金を修理料金超過特約の目一杯まで出し、それをもって新しい中古バイク(変な言い方)を買って修理した事にする、と言う線で話がついた。

そういう事で、結局 SRX 君は購入丸2年、車検直後というか当日に、総走行距離 13,045.7 Km 、購入後の走行距離 5710.7Km で廃車が決定(涙)。