ヘッドライトの HID 化 2010/3/30

 
1.はじめに

そろそろ車検がくる。と言う事で、ヘッドライトを明るくしたくなってきた。

自作のヘッドライトハーネス(ヘッドライトブースター)は入れてあるので、後は高効率バルブに交換すれば少しは明るくなると思うんだけど、その状態でも前の車検の時にテスター屋から「光量が不足気味」といわれたので、やっぱりHID が欲しいなぁ。

HID を入れるのに、一番問題になるのはまず「価格」。次が HID バルブ(バーナー)の奥行きサイズなんだ。

価格はさておき、フィラメントが2つ入っている H4 バルブの Hi/Lo 切り替えを発光管(フィラメントにあたるもの)が1つしか無い HID で実現するには、モータや磁石で発光管の位置を切り替える必要がある。この Hi/Lo 切り替えユニットがバルブのお尻にあって、そのサイズが大きいとヘッドライトケースに入らない。

で、ネットで色々調べてたんだけど、昔の H4 Hi/Lo 切り替え HID バーナは後ろが 60mm ぐらいだったのに、最近のは 45mm ぐらいらしい。またデュアル HID という1つのバルブに発光管が2つ入っている物をちらほら見かける(例えばこんなの)。

このデュアル HID だと機械的な Hi/Lo 切り替え部分が無いので、普通の H4 バルブ並みにサイズが小さく、ヘッドライトケースのサイズを気にしなくていい。

気になるのは、 Hi/Lo を切り替えるたびに HID の点灯消灯を繰り返す事で、HID って点灯直後は暗く、ちょっと時間をおいて明るくなってくるという特性があるので、Hi/Lo を切り替えた瞬間からしばらくの間は暗いんじゃないかという事。

ショップの説明やユーザ評価を読んでいると切り替えに関してはあまり問題はなさそうだし、お尻が H4 バルブ並みに短いというのは非常に心引かれる。

でもショップ物はそれなりのお値段がするので、ヤフオクに出品されているのをしばらく見ていたんだけど、結構な価格まで上がって落札されて行く。

どうしたもんかねぇ〜と思いながら色々調べていたら、どうもオークションに出品されている廉価版中華ディアル HID っていうのはバルブ分のカバーが無いものが多く、装着すると Hi も Lo も思いっきり光が拡散してまぶしいらしい。
なるほどショップ販売の物はきちんとカバーがあるものや、カバーに加えて発光管を斜めに配置する等の工夫を凝らしている物が多い。

また発光管が2本入っているため、お互いの熱で悪影響が出るので出力を意図的に落としている等の書き込みもあり、、なんかまだ熟れてないなぁという感じを受け始めた。

で、SRX のヘッドライトを外し、バルブのお尻に粘土をくっつけて後方のクリアランスを計った所、バルブの根元から 50mm 、傘の部分から 47mm 程のスペースがある事が分かった。

これだったら 45mm とか 43mm で、横方向にケーブルを出しているタイプの HID バルブなら取り付けられるやんと分かったので、デュアルタイプは止めて、ショートタイプの物を狙う事にした。

で、安い中華 HID をヤフオクで物色しながらその評価を調べていたら、「中華 HID は国産の物より暗い」という情報をあちこちで見かけた。

調べているとバラストの改造をされている方のページが見つかって、その辺りから見ると、どうも中華 HID のワット(W)表記は入力電力で、出力電力じゃ無い様だ。

なので同じ 35W という表記がされていても、システムで2割程電力が消費されるので、実際の出力は 28W にしかならない。そりゃぁ国産より暗いはずだわ。

なら、最近流行の 55W タイプなら 44W になるので、安くてもハロゲンよりかは明るいだろうと(消費電力落とせないけど)、その辺を狙い始めた所、国内に販売拠点を持った中華 HID で、バラストの表記を見る限り、きちんとした 35W っぽいのを安くで見つけたので入札、落札と相成りました。

 
2.HID の取り付け

これが購入した HID の箱。

AutoSite というショップの商品で、ヤフオクでは「アイシャクール」というショップ名で出品している。

オークションの出品での説明が少なく、ちょっと不安があったのだが、バラストの電力表記がまともでバルブのサイズが短く見えたため、勢いで買っちゃった感もある。

これがコンバージョンキットの中身。

リレー、ヒューズ付きの電源ハーネスと、イグナイター付きバラストユニット、バーナーと取付け用金具。

バーナーはショートタイプで、後部は傘から 40mm 。もう SRX にはばっちりのサイズである。

これがそのまともな表記(笑)のバラスト。

V norm(電源電圧) 13.5V、 I norm(入力電流) 3.2A とあるので、入力電力は 13.5 x 3.2 = 43.2W。

出力電力は8割程度になるので、 43.2 x 0.8 = 34.56W で、ほぼ 35W 。

バラストとイグナイターの取り付け場所は色々検討したんだけど、イグナイターからバルブに行く線が短い事もあって、ライトケースの後ろ、メータステーにタイラップと針金で固定することになった。

リレーはハーネスにタイラップで固定。

リレーからの線が太く、中途半端な長さでちょっとまとめ難い。

ハーネスの先はバッテリー端子に繋ぐ。

余っているハーネスはまとめてフレームの隙間に突っ込んでおいた。

フェイスオープン(笑)。

イグナイターからの電源線と、リレーからの H4 コネクタを左下の穴からライトケースの中に引き込む。

しかし、ごちゃごちゃしてるなぁ。

配線が終わったので、バーナーを接続して点灯テスト&エージング中。

点灯中のバーナを直視するのは危険だから止めましょう (^^; 。

で、防水カーバだが、HID のバルブは H4 のバルブに比べてお尻が太いので、そのままだと入らない。

なので、バルブが通るように真ん中を薄く削る。

分厚い部分を削って行き、ある程度延びるようになったらはめ込んで出来上がり。

でも、もしかしたら切れ目を入れて、はめ込んだ後に瞬間接着剤でくっつけた方が良かったのかもしれない。

 
3.できあがり

バルブをライトユニットにはめ込んで、ライトを組み付けたら出来上がり。

夜になってある程度光軸を合わせたけど、やっぱり車検前にテスター屋できっちり合わせてもらった方がいいなぁ。

ライトのスイッチを入れると即時にパッと点灯。点灯直後はぼ〜っと青白いけど、数秒経つと真っ白に、明るくなってくる。

明るさは、ノーマルバルブ+ヘッドライトハーネスよりも明るい。ただ、高効率バルブより格段に明るいかと言われると、明るいとは思うけど、ちょっと微妙。

また、Lo ビームの配光はハロゲンとそんなに変わらない気がするが、 Hi ビームはハロゲンよりも狭いような感じ。また Hi ビームだと手前の方をあまり照らさないのと、ちょっとレインボーノイズが出るので、もしかしたら車検では引っかかるかもしれない。

夜、後ろから来る車のヘッドライトで自分の影ができないので、実際にはハロゲンよりも大分光量はあるんだと思う。けれどバルブのカバーのカットの特性か、光にあまり広がりが無く、そのため明るさを感じ難いような気もする。

一度夜中に比較テストしてみないといけないかな。

まあ、でも、エンジンの回転が落ちても暗くならないし(笑)。一応満足です。