LEDウィンカー 2011/3/7

 

テスト電源を使うと問題無く点滅するので、どうやらこのICリレーは安物だけあって電球には使えないんだろうと当たりを付け、全てのウィンカーを LED に交換したら、無事に点灯。

ところがだ、元々ちょっと暗かった右後ろのウィンカーが非常に暗い。また LED +ICリレーの筈なのに、スパッ、スパッじゃなく、ポワッ、ポワッと電球の様に点滅する。

1.はじめに

ハッキリ言って、「作りたかっただけ」です(爆)。

いやまぁ、停車中に前の車に反射する HID の光が不安定(色が変わる)だとか、ウィンカーが光る度にニュートラルランプが暗くなるとか、初期型 SRX の発電能力の低さが不安じゃなかった事は無いんだけど、やっぱり「作ってみたかった」と言う理由が大きかったですねぇ。

 
2.部品と回路図

必要な部品は次の通り。LED 等の半導体は、安いので草心 LED で購入。その他は日本橋のシリコンハウスで購入。

  • LED(黄色)96個(24個×4つ)
  • CRD 10mA×24個、18mA×12個
  • 整流用ダイオード(適当なの)×8個
  • 基板(サンハヤト ICB-288 とか)×4枚
  • ハトメラグ×10個

LED は黄色にするかオレンジにするかで迷ったけど、前にウィンカーのインジケータランプ用に買ったオレンジの LED がちょっと濃い感じがしたので、黄色にした。

回路は下図の様な感じ。

ツインサスの SRX のフロントウィンカーはポジションランプがあり、ポジション点灯時はポジション用のラインから 12V が給電され、ウィンカー点滅時はポジションラインの給電は止まる様になっている。

なので、ポジション点灯時は、ポジションラインに接続された 10mA の CRD 一つから、各列の LED に給電。ウィンカー点灯時はウィンカーラインとポジションラインに接続された 10mA の CRD 二つから給電(合計 20mA )する様にした。

買った LED が 2.1V〜2.2V タイプだった為と、基板上に4個並べるのがサイズ的にも丁度だったので、1列4個で作成。

これだと LED の電圧降下+ダイオードの電圧降下= 2.2V × 4 + 0.7V × 2 = 10.2V 。

CRD の肩特性が、10mA タイプで 3.5V、18mA タイプで 3.9V なので、電源ラインの電圧が それぞれ13.5V、14.1V 以上あれば、まともに点灯する計算になる(実際の走行中は最低 14.3Vぐらいあるかな)。

ただし、実際にはポジション用に 10mA はちょっと明るすぎる感じがするので、ポジション用は 4.5mA タイプを使い、ウィンカー点灯時には、それプラス 18mA で 22.5mA とするか、肩特性を下げるためとウィンカーの明るさを上げる為に、 10mA タイプ×2で 24.5mA とした方が良いのかもしれない(LED は 20mA 定格だけど、連続点灯じゃなければ 30mA は十分に行ける)。

リアウィンカーはポジションが無いので大分簡単。上図のウィンカー(もしくはポジション)ラインのみで、 CRD を18mA タイプにするだけ。こいつも輝度を稼ぐなら、10mA 2本にするか、いっその事 18mA 2本にしても良いかもしれない( 15mA タイプは肩特性が 4.3V と高いので、下手すると 3.8V の12mA 2本の方が明るくなるかもしれない)。

 

 
3.さて、組み立て

これはリア用の基板だけど、こんな風に切り出して穴あけ。

上底 30mm、下底 46mm、高さ 65mm の台形で、ネジ穴は下底から高さ 4mm 、中心線から左右 19mm が中心になる。

フロントの試作品作成中。

1ライン毎に点灯テストをしながら作るが、結構さくさくとできてしまう。

元のウィンカーは上下に遮光板が取り付けられていて、前方と側方に光が出る様に作られていた。そのため LED は5列を真っすぐに配置し、1列を斜めに取り付けている。

型合わせ用に捨て値で買ったウィンカーケースに組み付けてみる。

余談だけど、この買ったウィンカーは片方はケースが割れてステーが折れており、反対側はレンズにひびが入っていると言う、本当に完全に「ゴミ」。値段も値段だったけど、こんな物に高い送料を払ったのかと思うと、ちょっと腹が立って来る様な代物だった。

ポジションの点灯テスト。ちょっと斜めに写しているけど、それでも結構明るい。

直視は辛いぐらいに明るい。

ウィンカーの点灯テスト。正面から直視する事はできないぐらいに明るい。

試作品は CRD の配置が悪く、特に配線面がごちゃごちゃしたので、その辺りを作り直す。

また配線を直接基板にハンダ付けして取り出すのは強度的に不安があったので、久しぶりにハトメラグを使ってみる。

これはフロントの左側。

リアウィンカーは CRD が1つなので、ものすごくすっきりする。

配線も大分熟れて来て、結構きれいに制作。

で、車体からウィンカーを取り外して電球と反射板を取り外し、作った LED ウィンカーを取り付け。

余談だけど、ステーの中を通っているパイプはちょっと細いので、圧着コネクタの取り付けは線を通した後でやった方が良い。

点灯テスト。

実はリア右を作る時に失敗して CRD を逆に取り付けてしまい、テストで 1A 以上流してしまったため、 LED が劣化してちょっと暗くなってしまった。

余分な LED が無かったのと、単体で点灯させる限りは十分な明るさを持っているので、取り敢えずそのまま使う事にする。

 
4.取り付け

で、これが取り付けてポジションランプを点灯させた所なんだけど、昼間でも十二分な明るさを持っている(というか、ちょっと明るすぎる)。

でも、ここに至るまでにちょっと苦労があった。

最初はノーマルリレーのままで、フロントのウィンカー1つだけを交換してみたんだけど、ハイフラッシャーじゃなく、点灯しっぱなしになってしまった。

まあ、そこまでは想定内。

なのでヤフオク等、ネットで安いICリレーを探して購入し、フロントのウィンカー1つだけが LED の状態でリレーを交換した所、今度は全く点灯しない。これは想定外。

どう考えてもこれはリレーが悪い。でも新しいのを買うのもなんなので、 gizmo さんところの回路で、リレーを自作してみる事にした。

 
5.ICリレーの制作

日本橋のシリコンハウスでパーツを買いそろえ、いきなりだけど左の写真が完成形。 gizmo さんの回路にあったインジケータ LED は付けてないのと、買って来たケースに入りやすい様に、部品の配置は変えている。

左がヤフオクで買った「ICリレー」と称するもの。自作の奴に比べて異様な程部品点数が少ない。背面にもチップ抵抗等が数点あるが、それにしても安造り。

パターンをたどって回路を簡単に解析したところ、ただ単にコンデンサーと抵抗の時定数回路でトランジスターを ON/OFF しているだけの様。

それもコンデンサーに直接トランジスタのベースが繋いである様な形なので、充電電圧の上昇と共に出力電流が徐々に増加、また放電による電圧下降と共に出力電流が徐々に減少して、ポワッ、ポワッと点滅する原因になっている。

また、出力電圧が電源電圧まで上がらないうちにトランジスターが ON になって下降し始めるので、十分な電圧が掛からず、「暗い」という状態になっていた。

と言う訳で、自作リレーに変えたらスパッ、スパッと LED らしく、切れよく、また十分な光量で持って点滅する様になった。

あんまり手間とかお金とか惜しむと駄目ですねぇ。

 
6.もう一つ問題

で、ウィンカーのテストをしていたら、もう一つ問題が発生。

ポジションランプを付けている時に左ウィンカーを出すと、ポジションランプが消えない。ウィンカースイッチをちょっと押し込みながら左ウィンカーを出すと、問題無くポジションランプが消える。

これは電気的というよりも、機械的な問題っぽいなぁとスイッチボックスをばらしてみたところ、どうやらスイッチの摺動部分がすり減って、レバーを左に動かしても十分にスイッチが動いてない様だ。

写真の白い三角形というか、漏斗状というかの部品がスイッチの摺動板。

この部品をスイッチレバーで左右に動かして、ウィンカースイッチを入れると共に、ポジションランプが切れる、またスイッチレバーを押し込んだら、中立の位置に戻ってウィンカースイッチが切れる(ポジションスイッチが入る)仕掛けになっている。

またレバー部の構造上、レバーを左に動かした時(摺動部分が右に動く時)の移動量が少ない。

その事もあって、左ウィンカーを出す時にスイッチ部が十分に右に寄らず、ウィンカーの接点は入っているけれども、ポジションの接点が切れて無いという中途半端な状態になっていた。

対策として、このスイッチをばらして清掃し、グリスアップして動きを良くしてみたりしたのだが、それでは治らず、結局この摺動部分を押しているレバーのピンをペンチで曲げて、奥まで動く様に修正した。

取り敢えずそれできちんとウィンカーとポジションの切り替えができる様になったのだが、再発するだろうなぁ。

新品の部品があれば良いんだけど、調べたところ、既に出荷停止。

再発したら中古部品かなぁ。