オーリンズのリアサス 2011/3/23(2011/3/27追記)

 
1.はじめに

買ってしまいました。

そう、魔が差したのかもしれません。

オーリンズのリアサス(YA144 じゃなく、YA737の方)です。

ヨシムラKYBのサスには「硬い」という以外に不満があった訳じゃありません。これをオクムラチューンに出して使い続けるつもりだったのですが、「もしかしたらオーリンズってとてもしなやかで、天にも昇る様な乗り心地じゃないんだろうか」という妄想が頭の中から離れず、とうとう手を出してしまったのです。

 
2.やってみる

何はともあれ、プリロードの変更を行うのにフックレンチが必要ですが、オーリンズには4mm厚ぐらいの薄いレンチが2本必要です。

普通のフックレンチやピンスパナは厚過ぎて掛かりませんのでキタコの薄型を買おうと思いましたが、100円+ぐらいなので、オーリンズ純正のCレンチを2本買いました。

でも、ただ鉄板を打ち抜いてオーリンズの刻印を押しただけの物です。

最初は無段階調整だと思ってたのですが、このタイプのオーリンズは純正のサスと同じ様な方式での、3段階調整式でした。

バネのテンションが結構きつく、Cレンチを2本かけて「ぐわきっ」と思いっきり力をかけないと動きません。

車体に取り付けた状態での調整なんか、絶対に無理です。

買った物はサブタンクの「OHLINS」のシールが剥がされてましたので、Cレンチと一緒にシールも買って貼りました。

見かけは完璧です(笑)。

長さはヨシムラKYBよりも数mm短いという感じです。

ちょっと問題は、エンドアイの幅がスイングアームの取り付け部よりも1mmほど細い事です。

取り敢えずブレーキラインに使う銅ワッシャを噛ませました。

ヨシムラKYBの黒に赤も中々良いと思っていたのですが、このオーリンズの金色も結構良いですねぇ。

 
3.走ってみた

買う前の期待は非常に大きかったのです。あれだけみんなして「オーリンズ」「オーリンズ」「とってもしなやかで動きの良いサスペンション」というので、どれだけすばらしいサスなのか、心の中ではどんな荒れた路面にでも吸い付く様に追従するサスペンションを想像してしまっていました。

「硬い」と評価する人に一抹の不安を感じながらも、気分はもう「めくるめくオーリンズの世界」になっていた事は否めません。

と言う事で、装着して、走りました。

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硬いです (T^T)

それまで使っていた、硬いと思っていたヨシムラKYBのサスと同じぐらいの硬さです。

サスの動きも同じ様な感じで、自分ぐらいの腕だと違いが分かりません。フラセボ込みで、オーリンズの方が若干動きが良いかなぁという感じです。

ノーマルのやわなサスとは比べ物にならないのは確かですが、う〜ん、もうちょっと柔らかいのが好みかな。

取り敢えずヨシムラKYBに一度戻してみて、比べてみないといけないですね。

 
4.比べてみた (2011/3/27)

天気がよかったので、オーリンズとヨシムラKYBで同じコースを走って比べてみました。

確かにオーリンズの方がしなやかです。路面のギャップからの突き上げも少なく、サスが滑らかに動きながら吸収してくれているという感じです。
乗り心地もよく、お尻や腰への負担は軽く、長時間のツーリングでも楽にこなせる感じです。

それに比べてヨシムラKYBは硬派な感じです。路面のギャップにサスがスタタタタと素早く追従している感じなのですが、突き上げがゴツゴツと来て、荒々しい感じがします。
乗り心地もやはり硬く、ニーグリップでマシンをしっかり押さえ込まないといけない場面もあって、長時間乗っているとお尻や腰に結構来ます。

サスの善し悪しというよりも、サスに対するメーカの考え方の違いがキャラクターになっているという感じがしますが、じゃあどっちが良いサスか?と聞かれたら、やっぱり、「オーリンズ」と答えますかねぇ。

ノーマルに比べたら硬いですが、しなやかで安定感があって、流すにも攻めるにも安心して使えるサスペンションですね。

でも、じゃあどっちが楽しいサスか?と聞かれたら、個人的にはヨシムラKYBです。

オーリンズのオールマイティー感よりも、ヨシムラKYBの荒々しいぐらいに伝わってくる情報量が、ただバイクに乗っているというよりも、「嗚呼、俺は今、このバイクと共に、バイクと対話しながら、時には押さえ込み、時には譲り、色々折り合いを付けながら走っているんだ」という感じがして、楽しくって仕方ありません(笑)。

また素人感覚ですが、ヨシムラKYBを装着した方がリア全体の剛性感が高く感じます。
特にコーナリング中の安定性が高く、吸い付く様に回れて気持ちいいのです。

結局自分は淑女よりもじゃじゃ馬が好きだって事なのか(笑)