フローティングピンの交換 2012/8/21

 
1.はじめに

うちの SRX のベース車両は1JL(SRX-4)、初期型の 400cc だ。

元々のフロントブレーキは 240mm のリジッドディスクに2ポッドキャリパー、要は SRX-6 の片側だけという構成なんだけど、さすがにそれでは能力不足という事だろうか、サンスターの 300mm のディスクローターにブレンボの4ポッドキャリパーという組み合わせに換装されていた。

所がだ、元々はディスクが右付け、2型以降は 320mm の大型ディスクが右付けなのに、こいつは左付けになっていた。

加えて、右用のディスクロータが左側に付いている。

バイク屋のおっちゃんに聞いた所、ダブルディスクの車両から外したキャリパーの左側だけが余ったが、レーシングキャリパーだしもったいないから流用した。
ディスクプレートは手元にあった右側のを使った。スリットが逆になるから不細工だけど、機能的には問題ないよ、という事だったんだけど、確かに乗っていても機能的には何ら問題は無い、問題は無いが、一旦スリットの向きが気になってしまうとどうにも気持ち悪くて仕方が無い (>_<) 。

そういう話を友達としていたら、それならフローティングピンを外してひっくり返してしまえば良いじゃないかというアイデアが出た。

言われてからじっくりと眺めてみると、フローティングピンが外せればひっくり返すには問題なさそう。
ネットで検索してみると、かしめてあるピンを削り飛ばして売っているアルミのピント交換するという例もごそごそ出て来た。

じゃぁやってみるかと思ったが、このフローティングピンは昔はあちこちから販売されていたらしいけど、今は汎用品はプラスμからしか出ていない。
で、これが1本630円と、結構高価。

10本必要だし意外と高く付くなぁ、いわばドレスアップだけの為にそんなに出すのはもったいないなぁと長らく躊躇し続けたある日、大昔に ACTIVE から発売されていた SRX 用のフローティングピンセット(新品)がヤフオクに安価で出品されているのを発見して落札。

これで長年の夢が叶うぞ(笑)

 
2.分解、組み立て、そして取り付け

落札したフローティングピン(右)と、元のフローティングピンを削り飛ばす為のヤスリ。

フローティングピンは2型以降の SRX 用のセットだが、サイズと数さえ合えば別に何用でも構わない。

ヤマハのフローティングピンのサイズは 13.85mm で、サンスターのディスクもこのサイズ。数もちょうど10個だったのでばっちり適合。

まずはフロントをジャッキアップしてタイヤを外し、ディスクローターを外す。

次に傷防止に養生テープをペタペタ貼って、ハンドグラインダーにヤスリを付けて、フローティングピンのかしめ部分を削り飛ばして行く。

これがまぁ、難しいというよりもひたすら地道な作業。

外れた。

ブレーキダスト等の汚れで、特にインナーロータがドロドロ。

と言う訳で、洗剤とワイヤーブラシでごしごし洗浄して、長年の汚れを洗い落として乾燥。

まずは仮組みしてみた。

アウターローターはひっくり返して左用にする。
これをする為にフローティングピン買ってローターばらしたんだから(笑)。

ガタツキとかピンが固い所とかも無く、全部がきっちり収まる事を確認。

そしてEリングを填めて固定。

元のディスクも裏側にウェーブワッシャが入ってかしめてあり、プラスμのフローティングピンの取り付け説明も、裏側にウェーブワッシャを取り付けてEリングで固定する様になっていたのだが、購入した ACTIVE のフローティングピンの取り付け説明書では、表側にウェーブワッシャを取り付ける様になっていたので、それに従って裏側はEリングだけにした。

ディスクロータの取り付けボルトをダイスでさらって古いネジロックのかすを取り、新しいネジロックを塗ってホイールに取り付ける。

ホイールをフロントフォークに取り付けて、ブレーキキャリパーとスピードメーターケーブルを戻して作業終了。(あっ、エア抜きも少々)

 
 
3.出来た出来た

はっきり言って自己満足の世界。なので本人が満足ならそれで良し。

で、それはそれとして、一応色々と心配なのでテスト走行。

最初は軽いブレーキングから初めて徐々にハードブレーキングのテスト。ちょっと効きが甘い感じがしたが、他には特に問題も無く、ピンやEリングのゆるみとかも無いので本格的に走ってみる。

いつものコースをいつも通りに走りに行ってみたが、最初に感じた効きの甘さはそのうちにあまり気にならなくなって来た。
アウターローターをひっくり返したのと一旦キャリパーやブレーキパッドを外した事で、当りが出てなかったのかな。

絶対的なブレーキの効きやコントロール性は以前と変わる所無く、ただ、気の所為レベルなんだけど、ブレーキをかけた時の感じが滑らかになった様に思った。

今まではハードにブレーキングした時にちょっと左に持って行かれる感じとか、ジャダーっぽいというか、軽くゴゴゴゴっとうなる様な感じがあったんだけど、それがすっかりなりを潜めたというか、滑らかにスーッ、ギューッとブレーキが効いて行く感じがある。

かしめていた時に比べてアウターロータが動く様になったので、それが振動とか微妙なぶれとかを吸収してくれているのか?

それとも、もしかしたら組む時にちょっと油汚れが付いて軽く滑っているのか?

う〜ん、ブレーキクリーナーで掃除して、ちょっと様子を見てみようっと (^^;