ニュートラル出ない病対策 2022/11/6

 
1.はじめに

SRXの持病で、ニュートラルがでないというのがある。

うちのもご多分に漏れず、信号待ちで停まってニュートラルに入れようとすると、チェンジペダルが固くて動かなかったり、2速と1速を行ったり来たりしたりしているうちに信号が青になると言う事もしばしば。

停止前、まだ動いている時なら結構素直にニュートラルに入るんだけどなぁ。

この現象にはみんな悩まされている様で、色々な人が色々調べたり対策したりした結果、複数の理由でクラッチがきっちり切れないのが原因の様だ。

一つの理由が、プッシャプレートの精度が悪く、バネ圧が均等に掛かってないので微妙に歪んで動くと言う事。
もう一つが、プッシュロッドの形状が悪く、プッシャープレートを押す時に歪んでしまうと言う事。
そして、チェンジペダルの軸が細くて長いので、操作した時に軸が微妙に曲がって操作に支障が出るという事。

このうち、プッシュロッドの形状が悪いというのはヤマハも認めている問題らしく、対策版の部品が過去には出てたようだ。

ただ、その部品は現在は欠品で、代わりにドラッグスターのパーツを流用するって手があるようなので、試してみる事にした。

 
2.作業開始

オイル交換のタイミングに合わせて作業実施。

ボルトを緩めてバネを抜き、プッシャープレートを外して真ん中のプッシュロッドを外す。

プッシュロッドはプッシャープレートの真ん中に固定されてる。

また、プッシュロッドを押す鉄球も交換するので、磁石を使って取り出した。

プッシュロッドの直径は、11.95mm ってところ。

形状がこんなんなのでガタつきやすいのと、強度が不足してプッシャープレートを正確に平行に押し出す事が出来ないらしい。

ドラッグスターのプッシュロッドは頑丈な形状。

ただし、直径が 12.18mm 程とちょっと太く、そのままでは入らない。

プッシュロッドをドリルに咥え、ホイールバランサの部品を使って支え、砥石とか耐水ペーパーを当てて削る。

Simple さんのところでは 12.0mm の物を自作していたので、それを目指したけど、余り削ってガタが出てもなぁと思い、12.10mm で確認したらイイ感じ。ってか、ちょっと削りすぎたかも、と思うぐらい。

うちの SRX だと、現物合わせ 12.15mm ぐらいで良かったかも。

プッシュロッドをプッシャープレートに仮付け(調整があるので)する。

プッシュボールは 11.9mm のものから、SUS 440c ステンレスの 12.0mm の物に交換。

プッシャープレートとバネを取り付けた後、クラッチの切れ始め位置を調整する。

クラッチレバーを軽く引くか、プッシュレバーを直接手で動かして、プッシュレバーとクランクケースのマークが合うところでクラッチが切れ始める様に、プッシャープレートの真ん中のネジ、ってプッシュドッドの頭なんだけど、をプラスドライバーで調整する。

調整が終わったら、位置が変わらない様にプラスドライバで押さえながら、ロックナットを締めて終わり。

後はクラッチレバーをにぎにぎして、きちんと切れたり繋がったりする事を確認したら、クランクケースのカバーを付けて、オイルを入れて作業完了。

 
3.所感

ニュートラルは、以前とは比べものにならないぐらいに出る様になりました。完璧では無いけど、すげー。

1速から2速に上げる時の抜けも減ったけど、完全じゃない。4速から5速の引っかかりも完全に消えた訳じゃ無く、特にエンジンが暖まった後は、ヌケや引っかかりが出るなぁ。

でも、ニュートラルが全然出ないというのは、本当に無くなった。これはやった甲斐があったわ。