燃料コックの修理 2024/3/30

 
1.どうにもよろしくない

燃料コックのニップルが緩んできてグラグラと動くので交換したかったけど、SRXの純正部品としてはもう出ない。
Virago のが流用できるらしいけど、結構高価。
なので、去年の秋、ヤフオクで Virago 250 用として売られている物に交換した。

ところがこいつ、負圧バルブの作りが物凄く安作りで、ペナペナのダイヤフラムが1枚挟まっているだけだし、ニップルの鋳造の合わせ目に段差があると言った微妙な感じの物。

それが原因なのかどうかは分からないけれど、キャブレタに行くパイプの中に気泡が入ったままだし(隙間があるのか?)、暫くバイクに乗らなくても、パイプの中はいつでもガソリンで一杯だし(負圧コックが働いてるのか?)。

そして、クラッチマスタの修理をしている時に、キャブレタの下側がガソリンで湿っている事に気づいたんだけど、これどうしてだ?

オーバーフローだったらもっとダダ漏れになりそうなもんだし、キャブレタのパッキンが甘くなって漏れてるにしても、数日あれば、キャブ内のガソリンが揮発して減って乾いてしまうと思うし。

これは燃料コックの負圧バルブがちゃんと締まって無くて、キャブがオーバーフロー気味になって漏れ出してきているのか、もしくはニップルの歪みでパイプとの間に隙間ができて、そこから滲んできたガソリンがパイプを伝ってキャブに垂れているのか。
何にせよ、ちょっと燃料コックが怪しいよなぁと思って、交換前の純正品に戻してみる事にした。

 
2.交換

ところが、取り外した燃料コックがどこを探しても見つからない。

もう Virago の純正部品を買おうかと思ったけど、ちょっと高すぎるので、安い SRX の中古バルブをヤフオクで落札。

しかし、届いた物を確認すると、ニップルに緩みは無いものの、なんかネチャネチャした物が付いてるし、コックのレバーが固着して回らん。

もしやこれはと思ってレバーを外してみると、ってか外れない (--;、中は腐ってタール状になったガソリンで凄い状態。

失敗した。ケチらずにもうちょっと高いのを買うんだった (--;

仕方ないのでキャブクリーナーにつけ込んで数日、なんとかバラバラにする事ができて、また漬け込んでブラシで擦ってタール状になったガソリンも全部除去できたけど、負圧バルブのダイヤフラムやパッキンゴムは劣化が酷く、特に負圧バルブのダイヤフラムは動きが渋くてダメっぽい。

一応組んでみたんだけど、口で負圧パイプを吸った後、本来ならバネ圧でダイヤフラムが戻ってメインのルートが閉じる筈なんだけど、シューシューと空気が通る。

負圧パイプに息を吹き込むとポコンと戻る感じがあるので、やっぱり動きが悪い。

という訳で、eBay でリペアキットを購入。

台湾製で、予定よりも大幅に早くに到着。

ダイヤフラムの他、コックのパッキンとOリングに、タンクコックのパッキンやネジ類が一揃い。

ただ、Virago 等との共通品なので、使わないOリングも入ってる。

組み替え開始。

しわしわになってる元のダイヤフラムを、土台から引っこ抜く。

台座をちょっと掃除。

元のダイヤフラムは単なるゴム膜じゃ無く、ゴム引きの布のようで、劣化して端から繊維がほつれてきている。

新しい方はよくわからんけど、しっかりしているので、単なるゴム膜じゃ無いと思う。

表裏を間違えないように新しいダイヤフラムを取り付ける。

台座の突起とダイヤフラムの穴が合うようになっているので、位置を調整する。

パッキンも新しいのに交換して、作業完了。

スプリングやネジ類は付属の新しい物に換えたけど、あんまり良いネジじゃ無い感じなので、多分直ぐに錆びる。

コックを車体に取り付ける為だと思われるボルトはちょっと長かったので、こいつは元のを使用。

 
3.さて、どうだ

燃料コックとしては問題なく動作。ちゃんとガソリンが流れて問題無く走る。

組み付ける前にキャブレタの本体をパーツクリーナで綺麗にしたけど、1週間経っても前のようにキャブレタの下側がしっとりとガソリンで濡れるという事も無く、乾燥したまま。

状況証拠だけだけど、キャブレタがガソリンで濡れていた原因は、前の燃料コックが原因で確定だな。